Project/Area Number |
11J08644
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Biomedical engineering/Biological material science
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
武元 宏泰 東京大学, 大学院・工学系研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2011 – 2012
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2012)
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Budget Amount *help |
¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
Fiscal Year 2012: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2011: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
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Keywords | siRNA / グラフト共重合体 / 細胞内分布 / 高分子カップリング / 制がん剤 / in vivo |
Research Abstract |
本研究では、siRNAを合成高分子の側鎖にグラフト導入したsiRNA共重合体(siRNAグラフト共重合体)を用いて研究を進めている。本研究の目的はsiRNAグラフト共重合体を用いてsiRNAの薬剤としての活性を向上させることである。前年度までの研究において、siRNAグラフト共重合体では単分子のsiRNAに比べて1分子当たりの電荷数が増加するため、ポリカチオンとの静電相互作用が増大する。結果として、ポリカチオンとの間でより安定なポリイオンコンプレックス(PIC)が形成可能であり、効率的な細胞取り込み、そしてそれに続く効率的な遺伝子発現抑制を達成可能としている。 当該年度では、まずsiRNAグラフト共重合体の合成効率の向上を試みた。結果として、既存の手法では合成効率が30%程度であったものが、本研究で新たに開発した手法を用いると、95%程度までの向上に成功した。ここで開発された技法はsiRNAに限らずあらゆる生体高分子に適用出来るものであり、アメリカ化学会誌のBiconjugate Chemistry誌の表紙を飾るなど国際的にも高く評価されている。さらに、その修飾技法を用いて高機能性のsiRNAグラフト共重合体を分子デザインし、その薬理活性を細胞レベルにて証明することに成功した。ここで開発されたsiRNAグラフト共重合体は、細胞内におけるsiRNA分布をコントロールすることが可能であり、siRNAが薬剤として作用する細胞質へsiRNAを誘導することが出来る。結果として、強力な遺伝子発現抑制と、それに応じたがん細胞の殺傷が達成されている。この結果は、国際的な一流化学誌であるAngewandte Chemie International Edition誌への掲載が決定している。
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