惑星物質の進化過程解明のための局所同位体化学的アプローチ
Project/Area Number |
11J08649
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Geochemistry/Astrochemistry
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Research Institution | The University of Tokyo (2012-2013) National Institute of Polar Research (2011) |
Principal Investigator |
羽場 麻希子 (2012-2013) 東京大学, 大学院理学系研究科, 特別研究員(PD)
菊池 麻希子 (2011) 国立極地研究所, 研究教育系, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2011 – 2013
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2013)
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Budget Amount *help |
¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
Fiscal Year 2013: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2012: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2011: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
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Keywords | ジルコン / メソシデライト / 希土類元素 / U-Pb年代 / 玄武岩質ユークライト / 分化隕石 / ユークライト / 高感度高分解能イオンマイクロプローブ |
Research Abstract |
本研究ではメソシデライト(Estherville隕石)中のジルコンの電子プローブマイクロアナライザ(EPMA)を用いた主要元素の定量分析、高感度高分解能イオンマイクロプロープ(SHRIMP)を用いた希土類元素(REE)定量分析およびU-Pb年代分析を行い、ジルコンの母天体における形成過程を解明することを試みた。 Esthervine中からは小惑星起源隕石中で最大のジルコン(300μm×100μm)が見つかった。まず、反射電子像とカソードルミネッセンス(CL)像から、ジルコン内の直径50μm程度の領域がウランやトリウム、REEに濃集している可能性が示された。SHRIMPを用いたREEおよびウラン定量分析からは、これらの元素の濃集が示唆された領域でREEおよびウラン濃度がユークライト中のジルコンの濃度と良く一致していることが示された。それ以外の領域では、REEやウランはともに非常に濃度が低いことが確認された。周辺に存在する鉱物学的観察と併せて考えると、このジルコンは元々存在していたジルコン(REEおよびウラン濃集域に相当する部分)が還元的環境下において、周辺鉱物の部分溶融によって吐き出されたZrやSiをソースとして過成長を起こしたと考えられる。メソシデライト中に玄武岩質ユークライトと非常に良く似たREEおよびウラン濃度を持つジルコンが存在することは、ユークライトとメソシデライトの母天体が同一もしくは非常に類似した進化を遂げた小惑星であることを示唆している。U-Pb年代分析による形成年代は約45.2億年であり、これまで定まっていなかったメソシデライト母天体におけるメタルーシリケイト混合イベントの年代に対応すると考えられる。今後、各種メソシデライト中のジルコンを系統的に年代分析することにより、メソシデライト母天体の進化過程が明らかになると予想される。
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Strategy for Future Research Activity |
(抄録なし)
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Report
(3 results)
Research Products
(17 results)
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[Journal Article] Chelyabinsk Airburst, Damage Assessment, Meteorite Recovery, and Characterization2013
Author(s)
Olga P. Popoval, Peter Jenniskens, Vacheslav Emel' yanenko, Anna Kartashova, Eugeny Biryukov, Sergey Khaibrakhmanov, Valery Shuvalov, Yurij Rybnov, Alexandr Dudorov, Victor I. Grokhovsky, Dmitry D. Badyukov, Qing-Zhu Yin, Peter S. Gural, Jim Albers, Mikael Granvik, Laslo G. Evers, Jacob Kuiper, Vladimir Kharlamov, Andrey Solovyov, Makiko K. Haba, 他39名.
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Journal Title
Science
Volume: 342
Issue: 6162
Pages: 1069-1073
DOI
Related Report
Peer Reviewed
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[Presentation] Noble gases in the Chelyabinsk meteorite2014
Author(s)
Makiko K. Haba, Hirochika Sumino, keisuke Nagao, Takashi Mikouchi, Mutsumi Komatsu, and Michael E. Zolensky
Organizer
The 45th Lunar and Planetary Science Conference
Place of Presentation
テキサス(アメリカ)
Year and Date
2014-03-20
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[Presentation] 原爆瓦の希ガス同位体組成2013
Author(s)
羽場麻希子, 長尾敬介, 遠山知亜紀, 村松康行, 坂口綾, 日高洋
Organizer
2013年度質量分析学会同位体比部会
Place of Presentation
広島大学(広島県東広島市)
Year and Date
2013-12-06
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