原子層堆積法による酸化亜鉛薄膜の低温形成およびデバイス応用
Project/Area Number |
11J08677
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Electron device/Electronic equipment
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Research Institution | Nara Institute of Science and Technology |
Principal Investigator |
川村 悠実 奈良先端科学技術大学院大学, 物質創成科学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2011 – 2012
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2012)
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Budget Amount *help |
¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
Fiscal Year 2012: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2011: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
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Keywords | 酸化亜鉛 / 薄膜トランジスタ / 原子層堆積法 / ディスプレイ |
Research Abstract |
近年、フレキシブルディスプレイなどの次世代ディスプレイへの応用に向け、酸化物半導体が注目されている。現在、酸化物半導体薄膜の形成手法として、一般的にRFマグネトロンスパッタ法、パルスレーザー法等の手法が用いられている。しかしながら、これら従来の手法では、薄膜の形成時およびデバイス作製時に、高温での熱処理が必要となり、プラスチックなどのフレキシブル基板への形成が困難であるという課題があるが、この課題解決の糸口は未だ見出されていない。そこで、本研究では、この酸化亜鉛(ZnO)薄膜の新たな形成手法として、原子層堆積(ALD)法の適用を提案し、さらに、反応の活性化にプラズマを印加するプラズマALD法を用いることにより、高機能なZnO TFTの低温での作製の可能性を見出してきた。 ZnO薄膜形成において、酸化剤に対し印加するプラズマの条件を最適化することにより、100℃という低温で高品質な膜の形成が可能となった。さらに、このZnO膜をチャネル層として使用したTFTでは、これまで課題とされてきた、デバイス作製後の熱処理なしで高い電気的特性が得られた。 また、高品質なデバイスの低温作製に向け、絶縁膜も低温で形成する必要がある。そこで、このゲート絶縁膜として、酸化アルミ薄膜を用い、ゲート絶縁膜にもプラズマAmの適用を検討した。その結果、従来ゲート絶縁膜として用いられてきたシリコン酸化膜を使用した場合に比べ、プラズマALDによる酸化アルミ薄膜を使用したZnOTFTでは、低温でより高い特性が得られることが分かった。 これらの結果を用い、フレキシブル基板上へのZnO TFTの作製を試みた結果、次世代ディスプレイに要求される性能を満たす高性能フレキシブルZnO TFTの作製に成功した。これは、フレキシブルで透明な次世代ディスプレイの実現に向けての大きな前進を示すものである。
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Report
(2 results)
Research Products
(13 results)