Project/Area Number |
11J08805
|
Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Functional materials chemistry
|
Research Institution | National Institute for Materials Science |
Principal Investigator |
小澤 寛晃 独立行政法人物質・材料研究機構, 高分子材料ユニット, 特別研究員(PD)
|
Project Period (FY) |
2011 – 2013
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2011)
|
Budget Amount *help |
¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2011: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
|
Keywords | 炭素材料 / カーボンアロイ触媒 / 液体材料 / 枝状アルキル鎖 / エチレングリコール鎖 / フルオレンオリゴマー / BODIPY |
Research Abstract |
研究目的 ナノサイズで構造制御された炭素材料を創製する。カーボンアロイ触媒を作製可能な分子を素材とした超分子集合体を作製し、白金触媒の代替材料としての応用価値を見出す。 研究実施状況. 分子組織構造体の作製に取り組んだが、高度に制御された構造体の作製には制限が多く、困難であった。そこで新たな手法として、柔軟度の高い液体有機材料を作製し、テンプレートを用いる事で求めるナノ構造を容易に作製できる手法を模索した。研究を進めるに当たり、構造制御作製に適した分子設計を行い、液体有機材料の基礎的な物性を明らにした。 室温液体有機材料の合成とその物性評価 枝状アルキル鎖を持つフルオレンオリゴマーを合成し、その光学特性や物理物性を明らかにした。DSC、粘度測定の結果から、常温において液体状態であることを明らかにした。光学スペクトル測定やX線分析などからフルオレン部分は孤立して存在している事(溶媒和にと同等の状態)が明らかとなった。 触媒保持可能な液体有機分子の創製 液体有機材料の炭素化において、金属触媒の保持がカギであり、それらを可能にする極性の高いエチレングリコール鎖を持つ、液状分子の合成を行った。液体分子のコアとして、BODIPYの選択した。エチレングリコール鎖を有したBODIPYもまた無溶媒、常温において液体状態を維持していたが、光学特性においては、多少のピークシフトと量子収率の低下が観察された。この結果から、多少のクラスタリングが起こっていると思われる。 結果 2種類のコアを持つ液体材料を合成した。それらは常温において液体状態を示し、.高い自由度を持っている。枝状アルキル鎖を有する材料は自身が有機溶媒と同等の働きを示すため、他の有機材料との混合材料を容易に作製する事ができた。混合材料は高い量子収率を示した。この結果は中心コアの機能を最大限に利用できる材料であることを示唆している。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
初は超分子組織構造を鋳型とするナノ炭素材料の創製を目指していたが、意図する構造体の創製に至らなかった為、構造制御された組織構造内、表面への加工性に優れる有機液体材料の創製に研究の方向性を一部シフトした。その結果、青色発光性の液状フルオレンオリゴマーや赤色発光性の液状BODIPY、光異性化能を持つ液状アゾベンゼンや液状スチルベン等の開発に至った。これら液状物質の基礎物性を評価に年度末まで従事し、論文としてまとめるに十分な成果をあげている。
|
Strategy for Future Research Activity |
作製した液体材料の炭素化がについて進めていくためには、自由度の高い液体材料の構造制御が必要であり、逼した固体化手法やテンプレートの模索する必要である。考えられる手法として、液体材料のポリマー化やMOFやポーラス材料などをテンプレートとして構造制御する方法があり、それらについて研究を進めていく。
|