Project/Area Number |
11J09031
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Functional materials chemistry
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Research Institution | Nara Institute of Science and Technology |
Principal Investigator |
犬飼 章恵 奈良先端科学技術大学院大学, 物質創成科学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2011 – 2012
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2012)
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Budget Amount *help |
¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
Fiscal Year 2012: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2011: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
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Keywords | カルバゾール / DNA / DNA四重鎖 / 酵素活性 |
Research Abstract |
昨年度までに、イミダゾール部位をカチオン化することによって水溶化させたカルバゾール誘導体(Im^+)_2Czと二本鎖DNAとして広く用いられるCalf Thymus(ct-)DNAとの複合化を見出している。形成する複合体について吸収、CDスペクトル測定を始めとした各種分光分析により検討を行い、DNAと(Im^+)_2Czとで形成する複合体の予想構造及び形成メカニズムを明らかにした。 本年度は、形成する二種類の複合体についてNMR測定や質量分析を行い、形成する構造についての考察を行った。また、エチルカルバゾールの3,6位から三重結合を介してイミダゾリウムを連結させている(Im^+)_2Czをモデル分子として、参照化合物を合成し、それぞれ(ct-)DNAとの相互作用について検討を行った。参照化合物としては、エチル基より長いアルキル基である(S)-2メチルブチル基を導入した、カチオン性キラルカルバゾール誘導体[c-(IM^+)_2Cz]および、イミダゾリウム導入位置をカルバゾールの2,7位に変更した[2,7-(Im^+)_2Cz]を参照化合物として合成した。これらふたつの参照化合物においては(Im^+)_2Czと同様に、DNAの濃度変化に応答した二段階の構造体形成が確認された。以上の結果から、(Im^+)_2Czのような、高い水溶性を持たず、カルバゾール骨格とイミダゾリウムを三重結合で連結する構造をもつカチオン性分子は、DNAと二段階で構造体を形成することが示された。一方で、(Im^+)_2CzはDNA四重鎖とは一段階で複合体を形成し、DNA二重鎖の場合とは異なり、単一の結合状態を有することが分かった。このことから(Im^+)_2Czは複合体形成の様式の違い(一段階及び二段階)によって、二重鎖と四重鎖を区別して識別することの出来る全く新しいプローブとして機能することがわかった。
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Report
(2 results)
Research Products
(13 results)