分子計算系の進化的計算手法を用いた設計に関する研究
Project/Area Number |
11J09247
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Bioinformatics/Life informatics
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
川又 生吹 東京大学, 大学院情報理工学系研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2011 – 2013
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2013)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 2013: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2012: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2011: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
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Keywords | 分子ロボティクス / 自動設計 / DNAハイドロゲル / ゲルゾル相転移 / 分子計算 / グラフ抽象化 / シミュレーション効率化 / RNAi / ハイドロゲル / 分子計算系 / DNAオートマトン / RNA interference |
Research Abstract |
本研究の目的である分子計算系として, 当初はすべてのDNAが一様に混ざっている均質系のみを対象にしていた. しかし均質系ではDNAを使った化学反応の時間発展を設計することはできるが, 空間的なパターンを持たせることは難しい. そこで当該年度では, 均質系に比べてより複雑な拡散反応系についての調査および予備実験を行った. 具体的にはDNA架橋したポリアクリルアミドゲルを設計し, DNAのハイブリダイゼーション反応によって相転移を行う実験を行った. またゲルとゾルの区別を行う観察方法として, 蛍光マイクロビーズのブラウン運動を評価する手法を用いた. 予備実験の成果として, 人手によって設計された化学反応による架橋点の作成または分解を行い, 時空間的なゾル化や, 時間的なゲル化を行うことに成功した. 研究の目的の一つとして複雑な系の設計を挙げたが, DNA化学反応により時空間発展を行う系は, そのような設計の対象になると考えられる. また当初は人工遺伝子回路の自動設計を行う計画であったが, 文献調査の結果, 着眼点は異なるものの先行研究と呼べる研究がすでに存在することが分かった. 一方で, DNA化学反応を使った時空間的に発展する拡散反応系の自動設計は新規性のある分野だと言える. シミュレータの作成や系の自動設計を行うには至らなかったが, 新規性のある複雑な系を提案するという成果を得られた. この成果はCBI学会での「Excellent Poster Award」の受賞, FNANOと呼ばれる国際会議での口頭発表に採択されるなどの評価を得た. 今後はこれまでに作成した均質系の数理モデルを基に拡散反応系のシミュレータを作成し, DNA化学反応によって駆動する反応場の自動設計へと, 本提案手法が応用できると考えられる. 将来的にはDNA化学反応による時空間的なパターン形成や物質輸送, ゲルを使った流体デバイスのフロー制御, ゲルゾル相転移による薬剤の放出などの応用に貢献できると期待される.
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Strategy for Future Research Activity |
(抄録なし)
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Report
(3 results)
Research Products
(11 results)