原子シミュレーションと実験データベースの相互連結による照射下クリープ現象解明
Project/Area Number |
11J09809
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Nuclear engineering
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
宮代 聡 東京大学, 工学系研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2011 – 2012
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2012)
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Budget Amount *help |
¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
Fiscal Year 2012: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2011: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
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Keywords | 照射材料 / 照射下クリープ / 照射欠陥 / 格子間原子集合体 / 応力影響 / オーステナイト系ステンレス鋼 / 分子動力学法 / 原子間ポテンシャル |
Research Abstract |
国内において商用炉として使用されている軽水炉における照射下クリープを予測する上で重要となる集合体方位決定メカニズムについて、無ひずみ条件、一定速度でのひずみ印加、定ひずみ条件の3つの段階を内包する新たに設計した系を用いた解析を行った。この解析においては、様々な温度、様々な集合体サイズにおける格子間原子集合体方位変化を分子動力学法により再現した。この結果、無ひずみ下においては方位変化がほぼ見られない条件においても、ひずみを印加することで顕著な方位変化が確認されたケースがあり、応力・ひずみ印加による方位変化の促進効果の存在が明確な形で示された。また、高温の条件における小さいサイズの集合体は頻繁に方位変化を起こす一方で、サイズ37以上の大きいサイズの集合体は方位変化の確率が著しく低く、1200Kの高温で単軸ひずみを1%加えた条件においてすら方位変化が確率は小さいことが明らかになった。 昨年度から、原子力研究開発機構との共同研究において原子間ポテンシャルの構築を行えることとなったため、改めて構築計画を見直した。原子力研究開発機構において改めてFCC-Fe、BCC-FeにおけるFe-Fe問相互作用、およびFCC-Feを母相として微量のCrやNiを周期的に含む系におけるFe_Cr-およびFe-Ni間相互作用について実際にフィッティングを行った原子間ポテンシャルと、様々な配置におけるFe-Cr-Ni系の第一原理計算の結果を比較した結果、これらの間に無視できない誤差が存在することが確認され、Fe_Cr-Ni系に対して直接的に原子間ポテンシャルをフィッティングする必要性が示唆された。これに加え、照射材料内のミクロ組織発達、とりわけ本研究で対象としている照射下クリープ現象のモデル化において重要となる欠陥の形成エネルギーについて、母相の元素配置をランダムに変化させた複数のケースにおける第一原理計算を行った結果、格子間原子型の欠陥の形成エネルギーに対して母相の影響が表れることが明らかになった。
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Report
(2 results)
Research Products
(15 results)