神経疾患治療を指向した神経栄養因子受容体に対する新規低分子リガンドの創製
Project/Area Number |
11J09835
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Drug development chemistry
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
中村 政彦 東京大学, 大学院・薬学系研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2011 – 2012
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2012)
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Budget Amount *help |
¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
Fiscal Year 2012: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2011: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
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Keywords | 神経栄養因子 / 三環系 / 核内受容体 / ROR / 神経成長因子 / 神経障害 |
Research Abstract |
本年は、申請書記載の化合物群に関して、神経成長因子受容体TrkAに関する対する活性評価系の検討を引き続き行ったが、再現性良く作動するものが無く、Trk受容体に関するスクリーニング等は中止した。 そこで、リード化合物の骨格として指定していた中央の環が6員環であるフェナンスリジノン骨格の汎用性を示すために各種の核内受容体の転写活性などについて、改めて広く生理活性の検討・実験を行った。 その結果、核内受容体Retinoic acid receptor related orphan receptorに対して、インバースアゴニスト様の抑制活性をもつ化合物を、多数、見出すことに成功した。また、その化合物群の中に、濃度依存的にROR転写活性を抑制し、特にRORγ選択性を持つ化合物を見出すことに成功した。 RORは、核内受容体ファミリーに属する受容体群であり、α、β、γの3種類のサブタイプが存在する。RORは、その応答配列であるROREを介して、概日リズムや、TH17細胞に関係する免疫応答、糖・脂質の代謝などを制御しているとされるが、詳細な機能などは、不明な部分が多い。既に報告されているリガンドとしては、all-trans retinoic acid(ATRA)や合成LXRアゴニストT0901317が挙げられる。 3つのサブタイプのうち、特にRORγは、未分化T細胞からTH17細胞への分化において重要であるとの報告があり、自己免疫疾患(多発性硬化症、関節リウマチ、炎症性腸疾患、全身性エリテマトーデスなど)との関連が示唆されている。 今回、発見された化合物は、RORγに選択的に作用しており、自己免疫疾患の病態解析や治療に役立つものと期待される。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
合成した候補化合物を用いて、PC12細胞(ラットの副腎髄質由来の褐色細胞腫)を処理し、形態変化による樹状突起の伸長を観察することで、化合物のTrkAアゴニスト作用を評価したが、positive contro1である神経成長因子NGFの投与では、再現性良く形態変化が見られた一方で、低分子化合物のpositive controlである三環系抗うつ薬Amitriptylineや、我々が合成した化合物群では、再現性が得られなかった。その後、基本骨格として利用して来た三環系骨格のフェナンスリジノン骨格の汎用性を示すため、他の受容体などをスクリーニングしたところ、核内受容体RORに対して、転写抑制活性を持つ化合物を得ることに成功した。
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Strategy for Future Research Activity |
Trk活性については、PC12細胞(ラットの副腎髄質由来の褐色細胞腫)を用いた形態変化に依拠した評価系のみを使用したため、新たにTrkのプラスミドを用意し、アゴニスト結合時の受容体の自己リン酸化を観測する方法などに検討の余地があると考えれらる。 また、フェナンスリジノン骨格をもつ核内受容体RORリガンドが見出されたので、その転写抑制活性により下流の遺伝子の発現量の増減などを観測する実験を行うことで自己免疫疾患などへの応用可能性を示すことが出来ると考えられる。
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Report
(2 results)
Research Products
(3 results)