Budget Amount *help |
¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
Fiscal Year 2012: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2011: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
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Research Abstract |
今年度は,人の発話を音素認識器で認識し,Nested Pitman-Yor Language Model(NPYLM)を用い教師なしでその音素列の分節化を行い,切り出された単語を,概念と結びつけることで,その語意の獲得を行った.しかし,言語モデルを持たない音素認識では音素を正しく認識することは困難である.また,NPYMLにおいて正しい単語の分節化を行うためには大量の学習文章が必要となるが,今回のようなロボットと人が物体に関する対話を行うシナリオでは十分な文章を得ることは困難となる.そこで,本研究では人の発話の音素列の候補とNPYML、により分節化した際の単語の切り出し候補を複数計算し,物体概念と結びつける際に,候補の中からその物体と最も確率的にあり得る単語を選択した.ここで重要な事は,単語はロボットが形成した概念を意味しており,単語と概念が独立しているのではなく相互に関係している点である.すなわち,同じカテゴリに含まれる物体には,同一の単語が与えられる可能性が高く,また逆に同じ単語が与えられた物体は,共通する特長を有している可能性が高いと言える.ロボットは概念形成と教示発話の分節化を行う際に,このような情報を利用することにより分節化の精度と,分類精度の両方を高める事が可能となった. また,これまで提案してきた学習アルゴリズムは,いずれもバッチ学習と呼ばれる手法であり,逐次的な学習ができないという問題があった.バッチ学習は,全データを一括で学習するアルゴリズムであるため,情報を全て保持しておかなければならず,計算時間が長いことや,物理的なメモリ使用量も多いという問題点がある.そこで本研究では,自律的に室内を移動しながら知覚情報を取得し,さらにユーザーとのインタラクションを通じて概念と語意をインクリメンタルに学習する手法を提案した. さらに,オンライン学習アルゴリズムを実際にロボットに実装し,1週間といった長い期間人がロボットに物体の情報を教示することで,言語の獲得が可能となった.
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