Project/Area Number |
11J10617
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Catalyst/Resource chemical process
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Research Institution | Kinki University |
Principal Investigator |
北野 翔 近畿大学, 総合理工学研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2011 – 2013
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2013)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 2013: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2012: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2011: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
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Keywords | 光触媒 / 酸化チタン / 可視光 / 選択酸化 / ナノバスケット / 金属イオン / 選択還元 / 可視光応答型 |
Research Abstract |
種々の条件で合成したHyCOM-TiO_2を合成し、溶媒やカップリング剤の種類を変更してバスケット構造の構築を検討したが細孔を有するボール型のナノバスケットは構築されなかった。HyCOM-TiO_2の多くが球状のような微粒子ではなく、ある程度の厚みを有した六角板状の構造であるため、バスケット構造の構築が困難であることが原因であると考えられる。 焼成処理によって表面Rh種の状態を制御した高活性なRh^<3+>/TiO_2を用い、可視光照射下において本課題の反応の一つであるニトロベンゼンの光触媒的還元反応を行った。2-プロパノール溶媒を用いてこの反応を行ったところ、反応の進行が確認され、65%の選択率でアミノベンゼンを得ることに成功した。これは可視光照射下において金属イオン修飾TiO_2光触媒系を用いて還元的有機合成を行った初めての例である。また、この反応系はTiO_2をベースにした可視光応答型光触媒による還元反応であるため、既存の反応系への応用や他反応系との様々な組み合わせが期待できる。 金属イオン修飾TiO_2を用いたアルコールの選択酸化反応において、さらなる反応性の向上のために反応系における基質(ベンジルアルコールとその酸化生成物)の吸着特性の解析を行った。その結果、基質の酸化速度はTiO_2上への吸着量に依存することを見出した。金属イオン修飾TiO_2を用いた本反応系において基質の酸化速度は吸着量によって決定され、アルコールとアルデヒドの吸着量の差が、アルデヒド生成の高い選択性に寄与していることが明らかになった。これらの結果は、TiO_2ベースの光触媒を用いるアルコールの選択酸化反応系において、今後の触媒設計指針に大きく貢献すると考えられる。 総括すると、HyCOM-TiO_2を用いたバスケット構造の構築には至らなかったが、金属イオン修飾物の制御や、ソルボサーマル法によって合成した新規可視光応答型光触媒により、当初の計画以上の反応の多様性を得るとともに、今後の可視光応答型光触媒の発展が期待される結果を得た。
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Strategy for Future Research Activity |
(抄録なし)
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