線虫の追尾・神経活性測定システムを用いた神経回路の情報処理機構の解明
Project/Area Number |
11J55102
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Neuroscience in general
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
小田 茂和 東京大学, 大学院・理学系研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2011
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2011)
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Budget Amount *help |
¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2011: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
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Keywords | イメージング / C. elegans / 神経回路 / 化学走性 |
Research Abstract |
東北大学大学院情報科学研究科システム情報科学専攻の橋本教授率いるグループ、(株)ホークビジョン及び(株)オリンパスと共同して既にイメージングトラッキングを構築した。動いている線虫を追尾してカメラの視野内に入れるため、ホークビジョン製の電動ステージをオリンパスの正立顕微鏡(BX51)に取り付けた。追尾のためのプログラムは橋本教授のグループから提供して頂いた。一方で、蛍光イメージングのためのCCDカメラは2つの候補に絞って検討した。結果、イメージングトラッキングにおける蛍光イメージングにはEMCCDカメラにDual Viewを取り付けるセットアップを用いることに決定した。 構築したイメージングトラッキングでは、線虫がZ軸方向へ動かれると視野から外れてしまうし、刺激を加えにくいという問題がある。これを解決するために刺激を制御できるPDMSチップの中に線虫を入れることにした(自由に動き回れる状態になっている)。デザインはAbrecht DR & Bargmann CIによって報告されたものを用い、論文に記載されている通りにセットアップして導入を行った。 まずは高浸透圧を受容するASH感覚ニューロンに、カルシウムインディケーターであるGCaMP3とマーカとして同時に赤色蛍光タンパク質mCherryを発現する株を作製した。これを構築したイメージングトラッキングに用いて刺激を加えたところ、自由に動いている線虫のCa^<2+>神経応答を測定することに成功した。これによりイメージングトラッキングの構築が完了したことになる。更に、ASER感覚ニューロンに特異的にGCaMP3/mCherryが発現する株を作製した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
システムの構築については新たな技術であり手探り状態であったが、光学系やトラッキングシステムという難しいレイアウトについてよく検討して構築した。さらに、線虫の環境をコントロールした状態で観察するため、PDMSチップの構築、デバイスの処理、液流の制御などについて工夫をこらして完成させた。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、構築したイメージングトラッキングシステムを利用して線虫の神経回路の解析を行う。ASERにインディケーターが発現する株だけでなく下流のニューロンで発現する株も作製し、このシステムに用いる。それにより、塩の化学走性を示している際のニューロンの活性と行動の直接の相関を得る。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)