エンドソーム構成蛋白p18による自然免疫制御機構の研究
Project/Area Number |
11J56423
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Immunology
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
木村 哲也 大阪大学, 医学系研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2011 – 2012
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2012)
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Budget Amount *help |
¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
Fiscal Year 2012: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2011: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
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Keywords | p18 / M2マクロファージ / mTOR / p18/LAMTOR1 / マクロファージ / 活性化 / 細胞表面分子 / リソソーム |
Research Abstract |
マクロファージ特異的p18ノックアウトマウスを用い、昨年度に引き続き検討を行った。ノックアウトマウスの体内で炎症制御性マクロファージ(M2Mφ)が誘導されなかったが、骨髄誘導マクロファージ(bone marrow-derived macrophage)を用いた実験により、これはマクロファージ自身に内在する欠損であることが分かった。 アミノ酸はリソソーム膜上のp18およびv-ATPaseを介して、統合的栄養センサーであるmTORC1をリソソームに局在させ活性化することが報告されているが、我々の研究室においてもv-ATPaseおよびmTORC1とM2Mφ分化の関わりを検討した。アミノ酸飢餓および各種阻害薬を用いた実験により、アミノ酸、v-ATPase、p18、mTORC1いずれが欠けてもマクロファージのM2分化は起こらないことが判明した。一方、炎症性マクロファージとして知られるM1マクロファージについては、上記アミノ酸シグナル経路のいずれを阻害しても、M1分化が阻害されなかった。これらの結果により、アミノ酸がリソソームを介して細胞内栄養センサーを活性化する一連のシグナル伝達経路が、マクロファージの炎症制御と密接にカップリングされていることが判明した。 我々はアミノ酸シグナル経路と、M2マクロファージの遺伝子発現をつなぐ分子を現在探索中である。また、アミノ酸シグナルを人為的に増強することで炎症を軽減できる可能性につき検討中である。これらの研究は、ヒトにおける急性炎症疾患(敗血症、自己炎症性疾患など)、慢性炎症疾患(糖尿病、動脈硬化症など)の治癒につながる可能性があり十分に検討していきたい。
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Report
(2 results)
Research Products
(4 results)