希土類化合物の量子臨界点近傍における量子状態の研究
Project/Area Number |
11J56433
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
物性Ⅱ(磁性・金属・低温)(実験)
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
廣瀬 雄介 大阪大学, 理学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2011 – 2012
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2012)
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Budget Amount *help |
¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2012: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
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Keywords | 希土類化合物 / 重い電子系 / 単結晶育成 / ドハースファンアルフェン効果 / 超伝導 / メタ磁性 / ウラン化合物 |
Research Abstract |
物質探索・超伝導・メタ磁性を切り口として量子臨界点近傍における物理現象の研究を行なってきた。以下、その成果をそれぞれ示す。 ○物質探索 Ce化合物に対してYb化合物では4f電子を媒介とした超伝導の例がほとんどない。NIMSのデータベースによると、YbとGaの二元系の物質で超伝導を示す物質があるのだが、明示する論文はない。そこで、Yb-Gaの二元系の物質であるYbGa_6,YbGa_5,YbGa_4の単結晶育成に取り組んだ。その中でYbGa_4の単結晶育成に初めて成功した。この物質ではf電子が伝導に関与せずYbイオンは二価の状態であることがわかった。 ○超伝導 結晶構造に反転中心がない系ではスピン一重項と三重項が混ざった超伝導が発現すると理論的に言われている。Ce系ではCeIrSi_3など空間反転対称性のないことを反映した超伝導が示唆されているがLa化合物では少ない。超伝導体LaNic2が候補の一つであり、過去の研究では三重項状態と通常のBCS超伝導のどちらの主張も存在する。過去の実験は全て多結晶体を用いて行われていたものであり、単結晶を育成し超伝導とフェルミ面に関して研究を行なった。比熱測定より、BCS型の超伝導体であるとわかった。また純良な結晶であったのでdHvA振動が得られ、反対称性スピン軌道相互作用で分裂したフェルミ面を観測した。 ○メタ磁性 重い電子系化合物YbT_2Zn_<20>(T:Co,Rh,Ir)やUT_2Zn_,20>(T:Co,Ir)において磁化率に極大をもつ温度以下で重い電子系特有のメタ磁性を転移磁場Hmで観測してきた。UIr_2Zn_<20>においてホール抵抗の磁場依存性を調べるとHmで急激に変化しており、メタ磁性に伴う電子状態の大きな変化を示唆する興味深い結果を得た。
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Report
(2 results)
Research Products
(74 results)