Project/Area Number |
12011219
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Toho University |
Principal Investigator |
諸岡 啓一 東邦大学, 医学部, 教授 (00095390)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
蜂矢 百合子 東邦大学, 医学部, 助手 (60297695)
瀬川 昌巳 東邦大学, 医学部, 助手 (90318262)
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Project Period (FY) |
2000
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2000)
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Budget Amount *help |
¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2000: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
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Keywords | 自閉症 / 成因 / 先天性 / 運動発達障害 / 胎生期障害 |
Research Abstract |
自閉性障害の成因の検討(概要) 精神・言語発達や運動障害の療育を受けている小児93名を対象とした。年齢は0.7歳から7.8歳(平均3.9歳)であった。以下、診断名と人数を示す:構音障害3,発達性言語障害(DLD)は9、注意欠陥多動性障害(ADHD)13、学習障害(LD)1、登園拒否1、精神発達境界3、精神遅滞27、自閉性障害12、乳児期運動発達障害1、足の奇形2、脳性麻痺21。 成因に関わる基礎疾患や既往歴は、精神遅滞と脳性麻痺にみられたが、自閉性障害、発達性言語障害、注意欠陥多動性障害、学習障害にはみられなかった。 乳児期に運動発達の遅滞や筋緊張異常などの運動発達歴の異常は自閉性のない81名のうちの44名にみられた。この44名のうち、脳性麻痺21名と軽微運動障害2名を除いた21名は、現在は運動障害は認められないが、乳児期に運動発達の異常がみられた。 自閉性の有無と乳児期の運動発達歴の異常は有意の関連がみられた(Wilcoxonの順位和検定でp<0.05)。すなわち、自閉性があると、乳児期の運動発達歴の異常を来たすことはないといえた。 脳性麻痺や軽微運動障害など、現在の運動障害との関連性について有意差はないが、傾向がうかがわれた(t検定でp=0.1、Yatesの補正済み)。すなわち、自閉性があると、脳性麻痺や軽微運動障害など運動障害を伴うことがない、という傾向がみられた。 自閉症について,錐体路を主体とした運動障害の合併が少ない点から脳性麻痺との類似性が乏しいこと、成因に関わる基礎疾患や既往歴が自閉症ではみられなかったこと、の2点から、自閉症は脳性麻痺の成因とされている周生期や在胎期(胎芽期、胎児期)の異常によるものではないといえる。すなわち、自閉症の成因は遺伝子の関与ないし胎生早期(受精直後)の異常による可能性が高いと推測された。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)