Project/Area Number |
12011224
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | National Center of Neurology and Psychiatry |
Principal Investigator |
宇野 彰 国立精神・神経センター, 精神保健研究所・知的障害部, 室長 (10270688)
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Project Period (FY) |
2000
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2000)
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Budget Amount *help |
¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2000: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
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Keywords | 局所脳血流量(CBF) / 発達性難読症 / 視覚失認 / 訓練効果 / かな |
Research Abstract |
成人の失語症研究においては、訓練法の違いによる訓練効果の研究に関して、数少ないが行動反応を指標としたものが報告されてはいる。しかし、小児については訓練効果について複数の訓練方法を科学的に比較した研究や、訓練による大脳機能における変化を局所脳血流量にて測定した研究は報告がほとんどないと思われる。本研究の目的は、障害児にとって効果的な訓練方法を、行動反応を指標として科学的に検討すること、および訓練効果と大脳機能の活動性の変化について機能的画像により検討することであった。対象は発達性難読症児4例と後天性視覚失認小児1例である。発達性難読症例においては、かなや英語の書字に関して、聴覚的記憶を活用した聴覚法と通常の学習方法とを比較した。視覚失認例においても、かな書字訓練に関して運動感覚を活用した運動法と通常の方法とを比較した。その結果、訓練の方法によって訓練効果が有意に異なることがわかった。すなわち、著者らが開発した訓練方法が現行の古典的に行われている訓練方法と比べて、科学的に効果があることが行動反応して示された。また、そのうちの1例について脳血流量を測定したところ、訓練の方法によって大脳の賦活部位が異なること、および障害例では賦活部位が、元来の局所血流量低下部位を囲む領域であるように思われた。 本研究によって、訓練方法による訓練効果の違いが行動学的指標と機能画像的手法の双方によって示されたのではないかと考えられる。
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