Project/Area Number |
12013211
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Ryukoku University |
Principal Investigator |
木南 莉莉 龍谷大学, 国際文化学部, 助教授 (40272132)
|
Project Period (FY) |
2000
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2000)
|
Budget Amount *help |
¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
Fiscal Year 2000: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
|
Keywords | 中国 / インド / ジェンダー / 開発 / 政策 / 女性 / 歴史 / 文化 |
Research Abstract |
本研究は、発展途上にある人口大国である中国とインドをとりあげ、とりわけ女性が強い制約の下にある農村を対象として、両国の比較分析を通じて、工業化の進展がジェンダーとどのような関係にあるかを明らかにしようとしたものである。研究は次のように進められた。 第一に、開発経済学におけるジェンダー研究に関するサーベイを行い、従来の研究方法の問題点を指摘した。 第二に、中国とインドの女性のもつそれぞれの歴史と現状を、人口学、文化人類学、経済学、制度などの観点から検討し、彼女たちが置かれている状況を明らかにした。とくに、アマルティア・センが指摘した「不自然に喪われている女性」に焦点を当て、その実態を人口学的データの分析とミクロ経済学的分析によって明らかにした。 第三に、両国の女性が直面する問題の背後にある共通のメカニズムを解明すると同時に、独自の歴史・文化・宗教・制度によって構成されるサブ・モデルの構築を試みた。とくに、経済成長とジェンダー不平等との関係に焦点を当て、教育、雇用、成長の成果の分配の問題について分析した。 第四に、これまでの女性保護政策について検討し、今後の発展途上国における経済発展とジェンダーに関する政策提言を試みた。とくに女性保護政策の有効性について、労働市場における保護政策、農村金融政策、教育政策などをとりあげ、どのような政策がどの段階で有効であるかを検討した。 そして最後に、以上の分析を踏まえ、開発経済学によるジェンダー研究に関する問題提起を行った。
|