Research Abstract |
1.B中間子のRadiative崩壊の研究をPerturvative QCDの方法を用いて研究している。特にB-D^*gammaやB-K^*llの崩壊に着目してその崩壊巾と崩壊分布および前後方対称性を計算している。我々が新たに計算しているのはHardパートと呼ばれる摂動論で計算出来る部分でこれにSudakovファクターと呼ばれる部分と波動関数をかけることによって最終的な崩壊率等が計算できる。 2.シーソー模型のCPの破れの位相の数を計算しそれが6個であることを示した。さらにこれらの位相と観測量の関係を明らかにした。 3.B中間子崩壊で出てくるエネルギーの高い軽い中間子のハドロンの波動関数を求める動機で2次元QCDのクオーク反クオークの束縛状態の方程式(t'Hooft方程式)を補助場の方法で経路積分を使って導いた。 論文Azimuthal angle distribution in B→K^*(Kpi)ll...では,B→K^*gammaに寄与しうる2つの相互作用(右巻き,左巻きのK^*をそれぞれ生成する振幅)の相対的な大きさを決める方法を提案した。これはB→K^*gammaの崩壊幅では判定できないので左右対称模型などの効果を標準模型と区別する新たな方法である.具体的にはB→K^*(Kpi)ll...のdileptonの低エネルギー領域でのKpi崩壊面ll崩壊面のなす角に対する角度分布がK^*の偏極の仕方(右巻き,左巻き)に依存しており,標準模型ではこの分布は角度に依存しないが,右巻き,左巻きが同程度に生成する模型では大きな角度分布が現れることがわかった。この大きな角度分布を標準模型のそれと区別するには10^<10>個のB中間子が必要になる。
|