分子素材変換による植物工業のゼロエミッション化と持続的資源供給システムの確立
Project/Area Number |
12015225
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
船岡 正光 三重大学, 生物資源学部, 教授 (50093141)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 直之 三重大学, 生物資源学部, 助教授 (40106977)
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Project Period (FY) |
2000
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2000)
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Budget Amount *help |
¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
Fiscal Year 2000: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
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Keywords | リグノセルロース / 相分離系変換システム / リグノフェノール / 資源循環 / リグニン / セルロース |
Research Abstract |
リグノセルロース系資源の分子レベルにおけるカスケード型循環活用システムの構築に関し,以下の2項目について検討した:(1)相分離系変換システムを応用する植物系バイオマスの機能変換,(2)植物系分子素材の高度循環活用 リン酸を水系機能環境媒体とする相分離系変換システムにより,リグノセルロース系バイオマスから80%以上の収率でそのフェノール系機能変換体が得られた。モノフェノール系変換体は150〜180℃にいずれもTMA変位を示し,これは変換体より抽出したリグノフェノール画分の相転移点と一致した。リン酸系相分離システムによりセルロースはその高度な分子間の凝集構造が解放され,一方リグニンは酸-フェノール界面での選択的な変換により1,1-ビスアリールプロパン型高分子へと変換される。リグニン変換体は解放されたセルロース分子鎖と均一複合体を形成し,セルロース分子の再会合を抑制,結果として変換リグニンが可塑剤となり低温での総体としての流動現象が発現したといえる。 各種リグノセルロース系バイオマスよりリグノクレゾールを合成,さらに分子内スイッチング素子を機能させ,その高分子機能を制御した。2次機能変換体の複合化により,バイオポリエステルフィルムはコントロールの20倍以上もの伸びを示した。複合フィルムのDSCパターンには結晶構造に関連する吸熱,発熱ピークは全く認められず,リグノフェノールがポリエステルの結晶化を完全にブロックしていることが示された。複合フィルムはアセトン中での攪拌のみでほぼ定量的に構成素材に再分離可能であり,複合体内部で素材間の化学結合は生じていないことが示された。
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Report
(1 results)
Research Products
(8 results)