Project/Area Number |
12015229
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
小野 芳朗 岡山大学, 環境理工学部, 助教授 (50152541)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
河原 長美 岡山大学, 環境理工学部, 教授 (90093228)
綾野 克紀 岡山大学, 環境理工学部, 助教授 (10212581)
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Project Period (FY) |
2000
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2000)
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Budget Amount *help |
¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
Fiscal Year 2000: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
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Keywords | コンクリート / 戻りコンクリート / 凝結時間 / 銅スラグ / 溶水試験 |
Research Abstract |
年間に約5億トンのコンクリートが製造されている。その内,生コンクリート工場において製造され出荷されながら,現場に置いて不要となったために戻されるコンクリートの量が400万トンにまで達している。戻りコンクリートの柔らかい状態を1日または2日と延ばすことができ,硬化後の性質にも悪い影響が無ければ,戻りコンクリートが再利用でき,産業廃棄物処理量の省資源化および減量化に貢献できる。本研究では産業廃棄物である銅スラグの有効利用を確立する上で開発された「炭酸銅およびユリアを用いたコンクリートの凝結時間調整法」の戻りコンクリート技術への適用を検討するものである。 炭酸銅、グルコン酸およびユリアを併用したコンクリートは、凝結時間の調節が容易に可能であり、また、圧縮強度についても無添加のもの以上の強度を発揮するので、これら添加剤は凝結遅延剤として実用性の高いものであると言える。 CuCO_3添加コンクリートの安全性を評価するためにCuの含有量試験(アルカリ溶融法)と溶出試験(環境庁告示46号法)を行った。なお分析はICP-AESにて行った。 含有量試験の結果を示した。試験の結果CuCO_3添加コンクリート中のCuの含有量は465.5mg/kgであった。この値は土壌の汚染に関わる環境基準値(農用地に限る)125mg/kgを超過していた。 溶出試験の結果を図-4に示す。試験の結果からCuの溶出濃度は0.029mg/Lであった。これを試料1kgあたりから溶出した量(溶出量)に換算すると0.29mg/kgであり、含有量に対する溶出率(溶出量/含有量)は約0.7%であった。このことからCuCO_3添加コンクリートは土壌環境基準(農用地に限る)を超過するCuを含有するが、ほとんど溶出はしないことが考えられる。
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