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¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 2000: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
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Research Abstract |
微細藻類クラミドモナスの細胞表層に局在する3%程度のCO_2濃度条件において合成される新規高CO_2誘導性のタンパク質(H43)の単離,同定および分子特性の解析を行い,タンパク質性CO_2バイオセンサーに関する知見を得ると共に,その生物工学的利用のための基礎的知見の集積を目的に研究した。糖タンパク質であるH43の「糖鎖部位を有しないH43分子」を,trifluoromethane sulfonateを用いた化学分解法により作成し,H43タンパク質部分に特異的な抗体を作成した。さらに,機能解析のために,大腸菌にH43遺伝子を含む発現ベクターpSH2を挿入し,組換えH43タンパク質を大量に生産する系を確立した。その結果,IPTG添加により発現が増幅されたGST-H43タンパク質の生成を確認し,H43を精製中である。H43の機能解析の一つとして,人工単位膜にH43を組み込み,CO_2との結合による膜電位変化を高精度で測定したが,現在のところ膜電位変化は示さないとの結果を得た。更に,平衡透析実験により,H43分子と^<14>CO_2との結合の有無を調べたが,結合能は確認されなかった。H43の誘導条件として,pH-STPT法により一定pH条件下で実験を行い,pHの変化は関与しないことを明らかにした。また,有機炭素源として酢酸(17.6mM)を含む培地において,H43の誘導が促進されることを新たに見い出した。この酢酸の添加は著しい呼吸の増大を引き起こすため,細胞内が呼吸により放出されたCO_2により高CO_2条件となるためにH43の合成誘導が促進される可能性もある。H43の合成誘導は,糖鎖合成阻害剤tunicamycinの作用によりほぼ完全に阻害されることを,クラミドモナスの野生株の細胞画分および細胞壁欠損株cw-15の培地画分の双方において確認した。
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