Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 2000: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
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Research Abstract |
近年,分子シャペロンによる基質認識やタンパク質のターゲティングシグナルの認識など,ブロードな基質スペクトルに特徴づけられる「あいまいな分子認識」の重要性が注目されている。本研究ではあいまいな認識の例として,ミトコンドリアタンパク質のプレシークエンスに書き込まれたミトコンドリアターゲティングシグナルを認識する受容体Tom20をとりあげた。様々な^<15>N標識した様々なプレ配列ペプチドについて,Tom20のサイトゾルドメイン(ΔTom20)を加えていったときにNMRシグナルが影響を受ける部位を調べることにより, 「Tom20結合セグメント」を同定した。またスピンラベルしたペプチドを用いて,ΔTom20結合時のプレ配列の配向も調べた。そして,プレ配列中のΔDTom20結合セグメントの位置はプレ配列によって異なる(フレキシブルである)が,ΔTom20結合時の配向は一定であることを見いだした。 ΔTom20結合セグメントは,ΔTom20との結合によりNMRシグナルが影響を受ける残基であり,直接ΔTom20との結合に関わるのはその一部と考えられる。実際ΔTom20との複合体の立体構造を決定したALDHのプレ配列においてΔTom20との結合に直接関わるセグメントは,5残基である。ΔTom20との結合に直接関わるセグメントをΔTom20認識エレメントと呼ぶことにする。ALDH以外のプレ配列中のΔTom20認識エレメントを推測するために,各プレ配列中のΔTom20結合セグメントに共通するモチーフ,具体的にはAKDHのΔTom20認識エレメントと共通するモチーフを検索した。その結果,各プレ配列ペプチドにφχχφφというパターンが見いだされた。ただし,φは疎水性/芳香族残基(Leu,Met,Trp,Cys,Ala,Tyr,Phe,Ile),χは任意のアミノ酸残基である。
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