固体表面に対する配向の精密制御されたタンパク質の創製
Project/Area Number |
12019251
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
中西 一弘 岡山大学, 工学部, 教授 (90026584)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
今村 維克 岡山大学, 工学部, 助手 (70294436)
崎山 高明 岡山大学, 工学部, 助教授 (70170628)
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Project Period (FY) |
2000
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2000)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 2000: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | 付着 / ペプチド / ラテックス / 吸着等温線 / 変異RNase A / 不可逆吸着 / ステンレス |
Research Abstract |
タンパク質(酵素)の固体表面に対する付着は、分析、反応、生体材料設計など生物生体工学の多岐の分野においてみられれ現象であり、それぞれの応用を考える際には付着に対する親和性と配向の制御が重要な鍵となる。そこで、本研究では、タンパク質の固体表面に対する相互作用と直接付着に関与する部位の解明を行うと共に固体表面に対する親和性と配向の制御されたタンパク質の創製を最終目的としている。タンパク質として分子量が小さく、性質や立体構造が明らかにされているウシ膵臓ribonucleaseA(RNaseA)に着目して、固体表面に直接相互作用するタンパク質分子内ペプチド部位の解明と固体表面に対する親和性及び配向の制御された酵素の創製を行うために、変異RNaseAの調製法を確立すると共にその付着挙動を調べた。変異RNaseAとしては、ステンレス表面に対する付着部位と推定されている、^<47>His-Glu-Ser-Leu-Ala-Asp-Val^<57>中のAlaをAspに置換したAla55Asp変異RNaseAとGluとAspのそれぞれあるいは両方をAlaに置換した、Glu55Ala変異RNaseAとAsp55Ala変異RNaseA、及びPS Latexに対し強い付着を示す^<117>Pro-Val-His-Phe-Asp-Ala-Ser-Val^<124>中のPheをAlaに置換したPhe120Ala変異RNaseAを調製した。いずれの場合も変異RNaseA遺伝子をプラスミドpBXRに組み込んだ発現プラスミドを作成し、大腸菌(BL21)内で発現させた。培養大腸菌を回収後に超音波破砕を行い、封入体を回収した。回収した封入体を変性・再生後にイオン交換クロマトグラフィーとゲル濾過により精製した。精製酵素はSDS-PAGE上で均一であることを確認した、精製酵素の収率は10%前後であった。精製酵素のステンレス粒子及びPS Latexに対する付着特性を調べた。予備的検討の結果、予想した通りにAla55Asp変異RNaseAはステンレス粒子に対して野生型RNaseAよりも強い付着力を示したが、Phe120Ala変異RnaseAでは変化がみられなかった。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)