クロマトグラフィーにおける分子認識機構と移動現象の解析による新規分離方法の開発
Project/Area Number |
12019255
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
山本 修一 山口大学, 工学部, 教授 (80144921)
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Project Period (FY) |
2000
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2000)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 2000: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | クロマトグラフィー / ヒドロキシアパタイト / イオン交換 / 分子認識 / 吸着サイト数 / タンパク質分離 / 表面電荷 / 勾配溶出 |
Research Abstract |
本研究ではクロマトグラフィーにおけるタンパク質の分子認識機構の解明を目的として静電気的相互作用力を分離原理とするクロマトグラフィーであるイオン交換クロマトグラフィー(IEC)とヒドロキシアパタイトクロマトグラフィー(HAC)について工学的解析のために考案された数学モデルを使用して、タンパク質の精密分離機構を特に分子認識機構に着目して解析した。はじめに一定pHで塩濃度を直線的に増加させる勾配溶出クロマトグラフィー実験から結合に関与するサイト数(吸着サイト数)を決定する方法を考案し、実験に適用してその値を求めた。天然のgenetic variantであるbeta-lactoglobulin AとBをモデルタンパク質として解析したところ、1つの表面負電荷の差異を認識して陰イオン交換クロマトグラフィーで分離されることと,等電点でも保持されることがわかった。陽イオン交換クロマトグラフィーでは、このモデルタンパク質は分離されないが、やはり等電点でも保持されていた。多くのタンパク質の天然のvariantをモデルタンパク質として検討した結果は、IECでは表面電荷を認識して分離あるいは保持されること、および単純な正味の電荷では保持あるいは分離挙動は予測しにくいことを明らかとした。 またHACによる解析結果とIECの結果の比較から、クロマトグラフィー固定相の性質の分子認識への影響についても考察した。IECでは固定相の有効リガンド密度の影響は無視できるのに対してHACでは固定相の有効リガンド密度が保持機構に影響することが示唆された。
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Report
(1 results)
Research Products
(5 results)