Project/Area Number |
12020222
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | University of Toyama |
Principal Investigator |
山本 浩司 富山大学, 理学部, 教授 (80029438)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
樋口 弘行 富山大学, 理学部, 助教授 (00165094)
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Project Period (FY) |
2000
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2000)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 2000: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
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Keywords | 縮合芳香族化合物 / 非平面型分子 / 歪み化合物 / ねじれパイ電子系化合物 / 8の字型化合物 / シクロファン / 閉環ヘリセン / サーキュレン |
Research Abstract |
非平面型芳香族分子が縮合した構造を持つフラーレン類は、その曲面π電子構造に基づく特異な性質から新機能材料物質として大変注目を集めている。それと共にフラーレン類を構成する非平面型縮合芳香族化合物の合成研究も大きく発展している。しかし、これらの分子はその合成の困難さから、報告例も少なく、その性質も未だ明らかでないところが多い。我々は、これらフラーレンユニットの最小単位とも言える円形縮合芳香族分子サーキュレン類について研究を行い、その構造と性質について調べてきた。本研究では従来の研究をさらに発展させ、新しい発想のもとで8の字型サーキュレン分子を分子設計した。これらの分子は平面では描写できない新しいタイプのトポロジー分子であり、中央で交差する芳香環同志の大きな立体反発により従来では考えられない大きなねじれパイ電子系を形成し、その特異な構造にもとづく新規な反応性や物性の発現が期待できる。この度、これら8の字型サーキュレン分子の前駆体であり、その外周骨格を持つ4種類の8の字型シクロファンを光閉環法や高速熱分解法(FVP)を駆使して合成すると共に、その構造と性質について調べた。これらのX線構造解析の結果から、予想通り8の字型骨格をもつ特異な非平面型分子であることが判明すると共に、芳香環が中央部で重なった特異な構造に基づく興味ある諸性質が電子吸収スペクトルやNMR吸収スペクトルから観察された。
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