水素吸蔵による希土類-遷移金属系化合物の巨大磁歪材料の開発
Project/Area Number |
12022209
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Science and Engineering
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
深道 和明 東北大学, 大学院・工学研究科, 教授 (00005969)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤田 麻哉 東北大学, 大学院・工学研究科, 助手 (10323073)
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Project Period (FY) |
2000
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2000)
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Budget Amount *help |
¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
Fiscal Year 2000: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
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Keywords | 水素吸蔵 / 自発体積磁歪 / 磁気相転移 / 磁歪材料 |
Research Abstract |
水素吸蔵によるプロチウム格子間侵入は3d遍歴電子磁性に強く影響を及ぼす。本研究では遍歴電子メタ磁性転移と転移に伴う磁気体積効果へのプロチウム侵入効果に着目し、遍歴電子メタ磁性転移に伴う巨大磁気体積効果の室温での出現可能性について検討した。遍歴電子メタ磁性転移を示す希土類-遷移金属化合物に50atm水素雰囲気中430〜500Kでの熱処理を施す事により水素吸蔵を行った。Nazn_<13>型La(Fe_xSi_<1-x>)_<13>水素化化合物においてはキュリー温度が340Kまで上昇し、強磁性-常磁性転移に伴なう1%以上の体積変化が水素化後も保持されていることを確認した。また、キュリー温度直上において、遍歴電子メタ磁性転移の出現が観測されることから、本系の構造を特徴付けるFeとSiからなる20面体クラスターの間にプロチウムが侵入する事で遍歴電子メタ磁性転移出現の条件を壊すことなく、磁気状態を制御できることが明らかになった。さらに、水素吸収後、Ar雰囲気下での熱処理により脱水素処理を施し水素吸収量を調整する事で、キュリー温度を制御できる事がわかった。 La(Fe_xSi_<1-x>)_<13>H_<1.0>化合物の遍歴電子メタ磁性転移に伴う体積変化は1%程度であり、長さ変化としてもタフェノール系に匹敵する大きさを示し、また、キュリー温度付近では非常に小さな磁場でも転移を発生させることが可能である。これらの結果から、La(Fe_xSi_<1-x>)_<13>H_<1.0>化合物において、室温で遍歴電子メタ磁性転移を生じ実用磁歪材料として応用できる可能性があることが示された。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)