Project/Area Number |
12022210
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Science and Engineering
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
水林 博 筑波大学, 物質工学系, 教授 (40114136)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
谷本 久典 筑波大学, 物質工学系, 講師 (70222122)
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Project Period (FY) |
2000
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2000)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 2000: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
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Keywords | 非晶質合金 / プロチウム / 局所歪 / 異方性 / スネークピーク / 構造緩和 / 防振合金 |
Research Abstract |
親水素元素を含む非晶質合金は多量のプロチウムを固溶でき、非晶質合金は力学的強度や耐環境性が高い。固溶プロチウムの擬弾性を機能化すれば、高強度かつ耐環境性の制振材料開発が期待できる。プロチウム内部摩擦ピークの高さQ^<-1>_pとピーク温度T_pは、制振材料の観点からはそれぞれ1x10^<-2>および室温以上が望ましい。しかし、多くの非晶質合金ではT_pは室温よりかなり低く、プロチウム濃度C_Hを上げてQ^<-1>_pを高くするにつれてT_pはさらに低下するのが観測されている。一方、我々が調べてきたZr-Cu系非晶質合金は例外的に高いT_pを示す。そこでa-Zr_<60>Cu_<40-x>Al_x(x=0,5,10)、a-Zr_<50>Cu_<50>、a-Zr_<40>Cu_<60-x>Al_x(x=0,5,10)について実験を進めた。破断応力はa-Zr_<60>Cu_<30>Al_<10>について調べ、C_H〜0%で〜1.6GPa、C_H〜20%で〜1.8GPaであり、低C_H域ではC_Hと共にやや増大することが分かった。Q^<-1>_pは5x10^<-2>を越す例がa-Zr_<60>Cu_<30>Al_<10>試料で観測されたが、その試料は室温のやや上へ昇温するとプロチウム誘起構造緩和が起きてQ^<-1>_pが低下するのが観測された。プロチウム誘起構造緩和後のほぼ安定した試料の場合、低C_H域ではQ^<-1>_pはC_Hと共に増大し、C_H〜10%でQ^<-1>_p〜1x10^<-2>になる。破断応力が高いので、このQ^<-1>_p値は高強度制振材料の目標圏内にある。T_pはa-Zr_<40>Cu_<60-x>Al_x(x=0,5,10)系が高く、C_H〜1%で340K程度、C_H〜10%で270K程度でほぼ目標圏内にある。しかし、1年程度経過した試料ではQ^<-1>_p値は〜1/2に低下する例も見られ、材料の安定性の改善が必要である。一方、制振材料開発の指針となるプロチウム周りの局所歪に関し、その異方性が大きい場合にQ^<-1>_p値は高くなるが、一方では、プロチウム誘起構造緩和が起き易いことが分かった。
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