Project/Area Number |
12022215
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Science and Engineering
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
黒田 光太郎 名古屋大学, 工学研究科, 教授 (30161798)
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Project Period (FY) |
2000
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2000)
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Budget Amount *help |
¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 2000: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
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Keywords | 水素吸蔵合金 / ニッケル水素電池 / 水蒸気処理 / 活性化処理 / 透過電子顕微鏡法 / 断面観察 / 金属クラスター / 方位関係 |
Research Abstract |
Ni基の水素化物を形成する合金は再充電可能な電池として水素エネルギーの活用の鍵を握っている材料である。水素吸蔵合金の水素化特性は合金の表面状態と密接に関係するため、合金の表面状態を制御することは重要である。 微細構造に関わる基礎的な研究があまり行われていないのは、合金粉末の電顕試料作製が困難なためである。これを克服するために、試料作製には集束イオンビーム加工を利用した。LaNi_5合金およびMmNi_5合金の平均粒径50μmの粉末を、蒸留水中を通気したArガス気流中あるいは乾空気中で流動化させることによって、酸化させた。この試料の表面酸化層に含まれるニッケルなどの生成量を磁気測定によって求めた。SEM観察と比表面積測定によって酸化層の形態を調べた。試料粉末の表面近傍におけるTEM断面観察を行った。 水蒸気あるいは乾燥空気の雰囲気中で試料粉末を加熱することにより、酸化されやすい元素が選択的に酸化し、合金の分解反応が生じ、Niが金属状態で析出した表面層が形成されていることが磁気測定から推察された。TEM観察から、酸化膜からなる表面改質層の厚みは時間の3乗根に比例して成長することがわかった。この酸化膜中にはニッケルが分散しており、この分散しているニッケルが全体として方位がそろっていて、単結晶状の回折図形を呈している。この表面改質層では数nmオーダーの結晶質であるニッケル相と非晶質である酸化物相が入り組んで存在していると考えられる。粉末本体(LaNi_5)と表面改質層のニッケル(Ni)には、(111)Ni//(001)LaNi_5、[110]Ni//[110]LaNi_5なる方位関係が存在する。水蒸気処理は表面に方位のそろったニッケル相を制御しながら形成でき、活性化処理に利用できる。
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Report
(1 results)
Research Products
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