Project/Area Number |
12023201
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Science and Engineering
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
中村 貴義 北海道大学, 電子科学研究所, 教授 (60270790)
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Project Period (FY) |
2000
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2000)
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Budget Amount *help |
¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
Fiscal Year 2000: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
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Keywords | 単成分導電体 / 単分子膜 / LB膜 / 自己組織化膜 / AFM / QCM / IRRAS |
Research Abstract |
1.単成分導電体のLB法による超薄膜形成 単成分導電体の前駆体である(C_<10>H_<21>)_3NCH_3[Ni(tmdt)_2]を合成し,LB法を用いて超薄膜化した。高度に秩序化した膜が固体基板上に形成された。中心金属としては比較的空気による酸化を受けにくい金を用いたが、製膜中に酸化が進行し、中性の[Ni(tmdt)_2]と思われる化学種からなる膜が形成した。膜形成後、電気化学的酸化により膜に導電性を付与することが可能であった。さらに、メタノールで洗浄することにより、膜中のアルキルアンモニウム部位を除去できることが明らかとなり、Au錯体同様、単成分導電体LB膜を得ることが出来た 2.超薄膜系の構造および電子物性評価 薄膜の構造評価は、偏光UV-Vis-NIR、透過IRおよびIR-RASを用いて行った。膜の酸化状態を検討したところ、LB膜の形成過程で、膜が中性状態に酸化されていることが判明した。また、ESRを用いてスピン状態の評価を試みたが、膜からのシグナルは観測出来なかった。マイカ基板上に1層累積した膜は、1ミクロン程度のドメイン構造を有しており、このようなドメイン構造が膜の導電性に影響を与えているものと示唆される。 3.無機-有機へテロ界面における新規d-π複合電子系の構築 新規d-π複合電子系を、無機-有機へテロ界面において構築した。TTF系ジチオレートアニオンを用い、金電極上に酸化的に薄膜を構築した。電極電位を規制することで、膜の形成および酸化状態の制御が可能である。これまでは、電位を固定して膜を作製していたが、QCMを用いた膜の形成過程の検討から、多層膜の形成が優先することが判明した。そこで、CV過程を直接用いることで膜を作製したところ、単分子膜レベルで膜の生成が止まった。QCMにおける質量変化の測定値から、分子は基板上でflat-onの配向をとっているものと考えられ、これは別途行ったSHG測定の結果と一致した。
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