混合原子価多核フェロセンの集積化と電子移動ダイナミックス-環境の揺らぎの効果-
Project/Area Number |
12023215
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Science and Engineering
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Research Institution | Ochanomizu University |
Principal Investigator |
益田 祐一 お茶の水女子大学, 理学部, 教授 (20181654)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中島 覚 広島大学, アイソトープ総合センター, 助教授 (00192667)
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Project Period (FY) |
2000
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2000)
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Budget Amount *help |
¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
Fiscal Year 2000: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
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Keywords | 混合原子価 / 分子内電子移動 / スピン-格子緩和時間 / 二核フェロセン |
Research Abstract |
混合原子価二核フェロセン誘導体について、プロトン核のスピン格子緩和時間、ESR、近赤外スペクトル、メスバウアースペクトルなどの測定から、溶液内および、固体中での分子内電子移動ダイナミックスについての、環境の効果について検討し以下の結果を得た。 1.ビフェロセン骨格を有するもの,あるいはアセチレン架橋を挿入したビフェロセン混合原子価錯体では,その原子価状態や、分子内電子移動速度は、ほとんど環境(溶媒あるいは結晶中における分子間,イオン間相互作用)により決定されている。電子移動反応ポテンシャルにおける分子内の寄与はきわめて小さく、その反応バリアーはほとんど分子間相互作用により支配されている。 2.結晶中における原子価状態は,対イオンあるいは錯体間の相互作用によるドライビングフォース(ΔG)に依存する。また,原子価状態の温度効果には,微細crystai packingの違いによる原子価状態間の共同効果の違いが反映されている。 3.反応速度(溶媒座標上のダイナミックス)と溶媒の誘電的揺らぎのカップリングは,電子移動における空間的な拡大に依存する。 4.アルコールのようなdielectric multi relaxationを示す系では,そのrelaxationのタイムスケール,および,緩和モードの特性が,反応とのカップリングに差異を与える。
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Report
(1 results)
Research Products
(4 results)