Project/Area Number |
12023223
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Science and Engineering
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
上山 憲一 大阪大学, 大学院・理学研究科, 教授 (80093376)
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Project Period (FY) |
2000
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2000)
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Budget Amount *help |
¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 2000: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
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Keywords | NH-O水素結合 / 有機無機複合体 / ポリ(カルボキシラート) / 炭酸カルシウム / バイオミネラル / 金コロイド |
Research Abstract |
バイオミネラルであるヒドロキシアパタイトや炭酸カルシウムは、無機結晶と配向した有機配位子が互いに制御するように強く結合して、真珠や貝殻、骨などの精密な集積体を形成している。このような特異な構造と物性をもつ集積体の無機結晶-有機配位子間の結合を強くしている原理と、集積体を分子論的に精密構築するための錯形成の指針とを明らかにするために、水素結合と嵩高さをもつ新規なカルボキシラートとリン酸配位子、およびそれらのポリ(カルボキシラート)とポリ(リン酸)配位子を合成した。第一段階で単核錯体を合成し、次に複核錯体を合成し、さらに大きなクラスターの合成を行い、集積体形成の特徴を見出した。また、高解像度の顕微鏡で、結晶化したクラスターの表面に配位子が結合した無機結晶と配位子の接面を、高分子配位子に金コロイドを結合させることにより直接観測して調べることができた。 1)リン酸カルシウム/リン酸配位子集積体 通常のカルボキシラート配位子およびリン酸配位子は複核錯体を作り易いが、分子内NH---O水素結合をつくる嵩高いカルボキシラート及びリン酸基をもつ配位子2,6-(NHCOCPh_3)_2C_6H_3OPO_2OHを合成したところ、単核のカルボキシラートカルシウム錯体およびリン酸カルシウム錯体を合成できることがわかった。さらに、嵩高さを一定の方向をもって低下させた錯体、[Ca{O_2P(O)O-2,6-(NHCOPh)_2C_6H_3}(H_2O)_5(EtOH)]_nでは、Ca(II)配位構造が非対称であるために、ジグザグ鎖構造をとる集積体の複核カルシウム錯体ができる。このように、配位子の嵩高さと水素結合を設計することにより、Ca(II)錯体の集積体の構造制御が可能であることがわかった。 2)炭酸カルシウム/ポリ(カルボキシラート)集積体 Auコロイドを結合させ、分子内NH---O水素結合をもつポリ(カルボキシラート)上で炭酸カルシウムを結晶させた集積体はバテライト晶をつくり、高分子配位子は結晶表面にのみ結合していることがわかった。
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Report
(1 results)
Research Products
(16 results)