Project/Area Number |
12024207
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
木村 彰方 東京医科歯科大学, 難治疾患研究所, 教授 (60161551)
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Project Period (FY) |
2000
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2000)
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Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 2000: ¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
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Keywords | 特発性心筋症 / 肥大型心筋症 / サルコメア / 拡張型心筋症 / 筋収縮 / カルシウム感受性 / 変異 / 多型 |
Research Abstract |
心血管系疾患の病因候補遺伝子として、心筋に強く発現する新規遺伝子の単離を行い、その全長cDNA構造、ゲノム構造、組織特異的発現性等を解析し、また機能が予測されるものについては機能解析を行った。H452は心筋と骨格筋に特異的に発現し、5エクソンのゲノム構造で、155アミノ酸をコードし、第4染色体にマップされた。一方、H660は心筋、脳、骨格筋に発現し、12エクソン構造で、504アミノ酸をコードし、第3染色体にマップされた。これら2種は既知遺伝子と全く相同性がないものであった。これに対してH5は、心筋と脳に特異的に発現し、16エクソン構造をとり16p13にマップされたが、転写開始とスプライシングの違いにより、3種のアイソフォームをコードするものであり、細胞増殖の制御に関連するNdrファミリーの一員と考えられた。これらとは別に、最も詳細な解析を行ったのはH602(心筋特異的ミオシンファスファターゼM21サブユニット)であるが、これは非筋型M130サブユニット(MYPT1)に結合し、心筋および平滑筋で収縮のカルシウム感受性を亢進させた。さらにin vivoでの機能解析を目的として、この遺伝子をマウスαミオシンプロモーター下に連結しトランスジェニックマウス(TGM)を作製した。3系のTGMが作られたが、最も高発現系であったF0マウスは心肥大と徐脈を来たして死亡した。一方、残る2系統の子孫でも一部に徐脈と突然死が観察されているため、このTGMは肥大心に伴う不整脈の動物モデルとなると考えられた。なお、M21サブユニット遺伝子およびM130サブユニット遺伝子の全域にわたる変異検索を行ったが、特発性心筋症患者に特異的な変異は見出されなかった。
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