カルシウムシグナルによる光合成統御の器官間コミュニケーション
Project/Area Number |
12025209
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
鳥山 尚志 名古屋大学, 生物分子応答研究センター, 教授 (40013338)
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Project Period (FY) |
2000
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2000)
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Budget Amount *help |
¥2,800,000 (Direct Cost: ¥2,800,000)
Fiscal Year 2000: ¥2,800,000 (Direct Cost: ¥2,800,000)
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Keywords | シロイヌナズナ / カルシウム / サイクリックヌクレオチド依存性カチオンチャネル / 電位依存型カルシウムチャネル |
Research Abstract |
シロイヌナズナのサイクリックヌクレオチド(cXTP)依存性カチオンチャネルAtCNGC1は、Ca^<2+>K,Na^+を透過する非選択性カチオンチャネルで、C-末端にカルモデュリン(CaM)結合サイトとcXTP結合サイトを持ち、cXTPの結合によって活性化され、Ca^<2+>/CaMによって抑制されると予想される。これを出芽酵母の仮想的カルシウムチャネル欠損株cch1に発現させたところ、低Ca^<2+>培地中での生育が回復し、AtCNGC1がCa^<2+>輸送能を持つことが示唆された。一方、酵母のK^+輸送体破壊株CY162は低K^+濃度下では生育が抑制される。AtCNGC1を導入すると低Ca^<2+>濃度では濃度に依存して生育が回復したが、高Ca^<2+>濃度では濃度依存的生育抑制が見られた。AtCNGC1は細胞外からCa^<2+>を取り込んで細胞内濃度を上昇させるが、上昇したCa^<2+>はCaMを活性化して、AtCNGC1のCaM結合サイトに結合してチャネル活性を抑制するために、再び細胞内Ca^<2+>濃度が低下して酵母の生育が抑制されたものと推定される。 シロイヌナズナのゲノムデータベースより推定された電位依存型Ca^<2+>チャネル様遺伝子のcDNA(AtTPC1)をクローニングした。、AtTPC1は全長733アミノ酸残基から成り、6つの膜貫通領域(S2-S6)をもつ2つの相同的ドメインより構成されている。最近報告されたラット腎臓由来の電位依存型Ca^<2+>チャネルTPC1(two-pore channel)と高い相同性を示している。また、RT-PCRの結果は広く各器官に発現することを示した。AtTPC1は出芽酵母CCH1欠損株の低Ca^<2+>濃度下での生育を部分相補した。更に、シリコンレイヤー遠心法により、この菌株は対象菌株と比較して高いCa^<2+>輸送能を持つことが示された。これらの結果はAtTPC1がCa^<2+>輸送能を持つチャネルであることを示唆している。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)