Project/Area Number |
12025223
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
高橋 裕一郎 岡山大学, 大学院・自然科学研究科, 助教授 (50183447)
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Project Period (FY) |
2000
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2000)
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Budget Amount *help |
¥3,200,000 (Direct Cost: ¥3,200,000)
Fiscal Year 2000: ¥3,200,000 (Direct Cost: ¥3,200,000)
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Keywords | 光合成 / 光化学系複合体 / 葉緑体形質転換 / 生合成 / 部位特異的形質転換 / タグ融合タンパク質 / 緑藻クラミドモナス / Ycf4タンパク |
Research Abstract |
光化学系1複合体の合成に必須で、葉緑体遺伝子にコードされるYcf4タンパクは、複合体を形成し光化学系1複合体のアセンブリー装置として機能すると考えられている。本研究では、タグを融合したYcf4タンパクが形成する複合体の精製をアフィニティクロマトグラフィーを利用して行い、アセンブリー装置の解析を進めた。 まず、緑藻クラミドモナスの葉緑体形質転換系を用いて、Ycf4タンパクのC末端もしくはN末端に6残基のヒスチジンから成るHis-tagを融合した形質転換体を作出した。得られた形質転換体のHis-tag融合Ycf4タンパクの蓄積量は、野生株のYcf4タンパク蓄積量に比べて著しく減少していた。さらに、可溶化したHis-tag-Ycf4タンパク複合体の精製をNi-resinクロマトグラフィーを用いて行ったが、タグ融合Ycf4タンパクがカラムに吸着されず不成功であった。そこで、プロテインAのIgG結合領域とカルモジュリン結合領域をそれぞれ含むTAPタグをYcf4タンパクのC末端に融合した形質転換体を作出した。今度は、Ycf4タンパクの蓄積量は野生株のそれとほぼ同じで、光化学系1複合体の合成活性も保存されていた。IgG beadsとカルモジュリンカラムの2段階の精製も可能であることが示された。しかし、アフィニティークロマトグラフィー後のタンパクの回収効率がかなり低く、精製条件の最適化などを検討する必要がある。 今後、従来の生化学的手法とタグを利用したアフィニティクロマトグラフィーの手法を組みあわせて、Ycf4複合体の精製法を確立していきたい。
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