Project/Area Number |
12026244
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | National Institute of Genetics |
Principal Investigator |
相賀 裕美子 国立遺伝学研究所, 系統生物研究センター・発生工学研究室, 教授 (50221271)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高橋 雄 国立医薬品食品衛生研究所, 毒性部, 主任研究官 (60321858)
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Project Period (FY) |
2000
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2000)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 2000: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
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Keywords | 体節形成 / ノックインマウス / ゼブラフィッシュホモログ / 体節の前後極性 / 脊椎骨形成 / 転写因子Mesp2 |
Research Abstract |
脊椎動物の基本構造を形成する脊椎骨、それを支持する筋肉、皮膚はすべて体節から由来する。体節は原腸陥入直後の側体軸中胚葉が分節化を伴って形成する基本単位でありその分節化のメカニズムはまだ解明されていない。転写因子Mesp2は分節直前の中胚葉に特異的に発現し、そのノックアウトマウスにおいては分節化がおこらなくなり、その分子メカニズムに深く関与する重要な遺伝子だと考えられる。この研究計画は、Mesp2がどのように作用し、脊椎動物の基本構造である体節形成をもたらす分節化をどのような機構で開始させるのかを発生工学的手法を用いて解明していこうとするものである。今年度はゼブラフィッシュのMesp2ホモログと考えられるmespb遺伝子をMesp2遺伝子座にノックインしたマウスを作製しその解析を行った。その結果、mespb遺伝子ノックインマウスは正常な体節形成をしめし、生存し生殖も可能であり、Mesp2の欠損はほぼ完全にレスキューされた。ただ、尾部に必ず変形を伴い、kink tailの表現形をしめすことがわかった。しかし、組織切片、いくつかの分子マーカーで解析した結果は体節の形成は正常におこり、その体節内の前後極性もほぼ正常であると思われた。またこのマウスの作製過程で形成された、hypomorphicなマウスは異常な表現型を呈した。特にその脊椎骨の癒合はひどく、Mesp2の欠損がほとんどレスキューされていないと考えられた。ところが驚いたことに、体節の分節は正常におこり、体節形成は一見して正常に進行しているように見られた。さらに分子マーカーを用いて解析したところ、前後極性を反映したパターンを示すuncx4.1の発現には著しい乱れがみられたが、体節の分節そのものに関与すると考えられるlunatic fringeの発現は比較的正常であった。その結果、Mesp関連遺伝子は体節の上皮性分節とその後の硬節にみられる再分節に異なった機構で関与している可能性が示唆された。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)