色素細胞分化におけるWntシグナル関連因子とMITFとの機能的相互作用
Project/Area Number |
12028202
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
安元 研一 東北大学, 大学院・医学系研究科, 助手 (90241629)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
武田 和久 東北大学, 大学院・医学系研究科, 助手 (30311559)
柴原 茂樹 東北大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (70206142)
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Project Period (FY) |
2000
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2000)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 2000: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | tyrosinase / gene expression / microphthalmia / MITF / transcriptional regulation / TRP-2 / LEF-1 / Wnt |
Research Abstract |
メラノサイト、網膜色素上皮細胞(RPE)の分化過程に機能する転写因子MITFの作用機構を明らかにする事を目的とし、特に発生や形態形成に重要なWntシグナルの伝達経路の因子とMITFとの機能的相互作用に注目して以下の解析を行った。 1.MITFとLEF-1/β-Cateninによる転写調節機構の解析 MITF-MがWntタンパクにより発現が誘導されることを見出し、Wntシグナル伝達因子LEF-1がMITF-Mプロモーターを制御している事を報告した。さらにMITFとLEF-1との協調作用によりメラノブラストマーカーであるTRP-2のプロモーター活性が上昇する事を見出した。この機構にはβ-Cateninの存在が必要であった。さらにPull Down Assay及び酵母、培養細胞でのTwo-Hybrid法により、MITFとLEF-1が相互作用する事を明らかにした。欠失変異体を用いた実験によりこの相互作用に必要な領域として、MITFのbasic-helix-loop-helix/leucine zipper(bHLH/LZ)領域と、LEF-1の核移行シグナル領域を同定した。 2.MITF-A knock outマウスの作成とその表現型の解析 Mitf-rwマウスはMitf遺伝子の1H及び1Bエキソンを含む領域を欠失しており、その結果RPEのメラニン色素形成に異常を来しているという報告がなされた。したがってRPEの分化と機能発現にはMitf-M以外のisoform(A、B、C、H)が機能している事が示唆される。この報告を踏まえてRPEの分化におけるMitf-Aの発現をさらに詳細に検討した。その結果RPEの分化に重要な機能を果たしていると思われる新規のisoformを見出した。さらにMITFとSOX10についてin situ hybridization法により発生過程における発現分布を解析して報告した。 3.RPEにおけるMITFの新規標的遺伝子の探索 RPEにおいてMITFの野生型と変異型を構成的に発現させた培養RPEを作成し、cDNAサブトラクション法によるMITFの標的遺伝子の単離を試みた。サブトラクション後のcDNAでは構成的に発現している遺伝子は除かれている事を確認し、発現量に差のあるcDNAクローンの単離を進めている。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)