白血病の原因となる融合遺伝子mRNAを標的とするリボザイムの設計
Project/Area Number |
12029224
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Research Institute for Clinical Oncology, Saitama Cancer Center |
Principal Investigator |
神津 知子 埼玉県立がんセンター, 研究所, 主任研究員 (60161874)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
赤木 究 埼玉県立がんセンター, 研究所, 研究員 (30244114)
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Project Period (FY) |
2000
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2000)
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Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 2000: ¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
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Keywords | リボザイム / 白血病 / 融合遺伝子 / アンチセンス / トランスジェニックマウス / 遺伝子治療 |
Research Abstract |
私共は、t(8;21)転座型白血病融合遺伝子AML1-MTG8をモデルとして、融合mRNAのみを選択的に切断するリボザイムを設計している。リボザイムを細胞内で継続的にかつ効率よく働かせる発現ベクターを得る目的で、RNA発現カセットの検討を行った。これまでにCMVプロモーター/polyAシグナルを持つ発現カセットを用いてリボザイムを細胞内で発現させると標的mRNAの減少が見られたが、U1snRNA、U6snRNA、tRNAmetiプロモーターを用いた場合、有効なリボザイム活性は検出されていない。今回、tRNAvalプロモーターを用いた発現カセット(多比良研より供与)にAML1-MTG8を標的とする4種のリボザイム配列を組み込み、標的部位の配列を5'-UTRにもつルシフェラーゼレポーター遺伝子の発現、およびpCMV/AML1-MTG8をcotransfectionし、AML1-MTG8蛋白質発現抑制を指標にリボザイム活性を測定した。その結果、ルシフェラーゼ活性、AML1-MTG8蛋白質レベルともに抑制効果を示したリボザイム発現ベクターが一つ得られた。リボザイム転写産物の細胞内局在を検討した結果、活性を持つリボザイムは一部細胞質に検出された。一方リボザイム活性はほとんど示さないが細胞質に多く存在するものも得られた。これらの知見より、さらに高活性のリボザイム発現ベクターを得るためには、SELEXを行い最適な構造を選択する必要がある。一方、in vivoでの効果を解析するための白血病モデルマウスの作製は、TetTA/マウスとTetOP/AML1-MTG8マウスを交配し、F1マウスを得た。F1マウスの繊維芽細胞を培養し、Tetによって、AML1-MTG8遺伝子の発現が調節できることを確認した。個体レベルでのTetによる組織特異的な発現調節により白血病が発症するかどうかを検討中である。
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Report
(1 results)
Research Products
(5 results)