蛍光エネルギー移動測定による分子モーターミオシンのエネルギー変換機構の研究
Project/Area Number |
12030212
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | University of Fukui |
Principal Investigator |
三木 正雄 福井大学, 工学部, 教授 (30242580)
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Project Period (FY) |
2000
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2000)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 2000: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
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Keywords | 蛍光エネルギー移動 / 分子モーター / ミオシン / アクチン |
Research Abstract |
本プロジェクトはモータータンパク質であるミオシンが、ATP加水分解時に化学エネルギーをアクチンと相互作用して力学エネルギーに変換する機構を明らかにする為、蛍光エネルギー移動測定によってミオシン上の特異的な2つの部位間の距離を測定し、それがミオシンの生理機能に対応してどのように距離を変化させるかを調べることによって、構造的な情報を得ることである。ミオシンS1の50KDaのlower domainにあり、又アクチン結合部位近くであるLys-533または、20KDaにあるSH1(Cysteine-707)に、それぞれ蛍光色素を結合させたミオシンS1を調製した。これらの特異的な部位間での大きな構造変化はみいだせていない。ミオシンの三次元構造に基づいて特定部位にラベルを導入できるように遺伝子工学で変異ミオシンを調製することが不可欠と思われる。一方、アクチンとミオシンとの相互作用がATP加水分解によってどのような構造変化をするのかを調べる為にアクチンのGln-41やLys-61あるいは、Cys-374にそれぞれ蛍光色素を結合させた。これらミオシンS1とアクチンのそれぞれの色素間の距離を、定常励起光による蛍光エネルギー移動測定によって測定した。一方今年度に新たに導入したストップトフロー吸光蛍光分光計によって、まずアクチンとミオシン複合体が,ATP添加により解離していくキネテックスを吸光度の変化より追跡した。今後は、上記蛍光色素をラベルしたミオシンとアクチンを使って、それらの間のエネルギー移動測定をミリ秒時間分割測定することにより、それらの多くの部位間の距離測定から多面的に調べることによって、ミオシンモーターのアクチン上での動きを明らかにしていきたい。
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Report
(1 results)
Research Products
(5 results)