中脳ドーパミンニューロンの発生と生存に関するマウス分子遺伝学的研究
Project/Area Number |
12031219
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Fukushima Medical University |
Principal Investigator |
小林 和人 福島県立医科大学, 医学部, 教授 (90211903)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松下 夏樹 福島県立医科大学, 医学部, 講師 (40271556)
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Project Period (FY) |
2000
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2000)
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Budget Amount *help |
¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
Fiscal Year 2000: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
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Keywords | ドーパミン / パーキンソン病 / チロシン水酸化酵素 / 緑色蛍光タンパク質 / 核内受容体 / 条件的遺伝子ターゲティング |
Research Abstract |
中脳ドーパミンニューロンの発生と生存の分子機構を明らかにするために、第一に、本ニューロンにおいて緑色蛍光タンパク質(GFP)を発現するトランスジェニックマウスを用いて、ドーパミンニューロンの単離法の開発を試みた。GFP発現トランスジェニックマウスの胎生期中脳より細胞懸濁液を調製し、セルソーターを用いてGFP陽性細胞を回収し、ドーパミンニューロンを濃縮することに成功した。この細胞集団は、細胞表面分子に対するモノクローナル抗体の作製や細胞特異的な遺伝子の単離に有益な研究材料となる。第二に、ドーパミンニューロンに発現する遺伝子のひとつとして、核内受容体Nurr1の機能解析を行なった。本受容体のドーパミンニューロンのマーカー遺伝子であるチロシン水酸化酵素(TH)遺伝子の発現を調節する可能性を検討した。培養細胞を用いた解析により、Nurr1はTH遺伝子の転写を促進することを明らかにし、この活性化に関係する少なくともひとつの応答配列を同定した。第三に、ドーパミンニューロンに発現する遺伝子機能の解析のために、細胞特異的な遺伝子ターゲティング系の開発を試みた。TH遺伝子プロモーターの下流にCre組換え酵素を接続した融合遺伝子を用いて複数のトランスジェニックマウス系統を作製した。レポーターマウスとの交配により遺伝子組換えの組織分布を検討し、ドーパミンニューロンにおいて組換えを誘導するトランスジェニックマウス系統を樹立した。本系統は、今後、ドーパミンニューロンにおける遺伝子機能の解明のために重要な実験系を提供する。
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Report
(1 results)
Research Products
(8 results)