Project/Area Number |
12031220
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
久永 真市 東京都立大学, 理学研究科, 教授 (20181092)
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Project Period (FY) |
2000
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2000)
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Budget Amount *help |
¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
Fiscal Year 2000: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
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Keywords | 神経 / 軸索 / 細胞骨格 / CDK5 / p35 / カルパイン / 蛋白分解 |
Research Abstract |
成熟した軸索の主要細胞骨格はニューロフィラメント(NF)である。一方、伸長中の神経突起は主に微小管とアクチン線維から構成されている。軸索損傷に伴う再生開始の引金(プライミング)として、成熟型細胞骨格は再生型への変換を必要とし、対応出来ない神経細胞は生存できないと考えている。実際に、大脳皮質神経細胞を培養した時、生存する神経細胞のNF蛋白含有量は単離前に比べ著しく減少し、突起内も微小管を主とする再生型であった。軸索切断後にNF蛋白の発現が低下するのは知られている。しかし、軸索細胞骨格の成熟型から再生型への変換には、既存の骨格系の処理も必要である。処理方法として、NFの分解が考えられる。本研究ではNFキナーゼをして知られているCDK5の活性化サブユニットp35のカルパインによる分解機構について検討した。カルパインはCa^<2+>によって活性化される細胞質性の中性プロテアーゼである。かなり以前から、その性質については調べられていたが、カルパインがどのようにして基質を認識するかは判っていなかった。カルパインが正常神経細胞内ではp35を限定分解しない理由を調べ、p35の特定の部位がリン酸化されているためであることを見つけた。また、ハーバード大のグループはグルタミン酸により誘導された細胞死でp35のp25への限定分解が起こることを報告している。我々はグルタミン酸及びそのアゴニストの細胞毒性とp35の限定分化が必ずしもパラレルではないことを観察しており、グルタミン酸などがp35に及ぼす影響を調べたところ、むしろp35のプロテアソームによる全分解を促進していることを見つけた。p35分解によるCDK5の不活性化が、NF構造にどのように影響するかを今後は調べていきたいと考えている。
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