動脈硬化発症と血管内皮細胞カベオラの特性変化に関する研究
Project/Area Number |
12032208
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
藤本 豊士 名古屋大学, 医学部, 教授 (50115929)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
向後 寛 名古屋大学, 医学部, 助手 (20282387)
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Project Period (FY) |
2000
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2000)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 2000: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
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Keywords | カベオリン / 内皮細胞 / 脂肪滴 |
Research Abstract |
カベオリン-1,2は,血管内皮細胞のカベオラの構造と機能の基盤となる膜蛋白質である.カベオリン-1がシグナル伝達制御,コレステロール輸送などに関わるとされているのに対し,カベオリン-2独自の機能は明らかでない.我々はカベオリン-2が脂肪滴へ向かう独自のターゲッティングシグナルを持つことを見出した. ヒトおよびマウスカベオリン-2あるいはEGFP・カベオリン-2の融合蛋白質のcDNAを培養細胞(内在性カベオリンを持つ細胞と持たない細胞)に導入し,安定発現株を得た.カベオリン-2のN末,C末,疎水性部分などを欠失する変異分子を作製し,一過性に発現させた.蛍光抗体法,凍結超薄切片および凍結割断レプリカを用いた免疫電顕法,細胞分画法などにより局在を検索した.内在性カベオリンのない細胞に導入したカベオリン-2は脂肪滴を取り囲む部位に局在した.免疫電顕ではカベオリン-2のラベルは脂肪滴の最外層に観察され,蔗糖密度勾配分画遠心ではカベオリン-2は最上層の脂肪滴画分に回収された.マウスカベオリン-2のβアイソフォームがほぼ脂肪滴に限局するのに対し,αアイソフォームはゴルジにより多く局在した.N末,C末,あるいは疎水性ドメインを欠如させた分子は脂肪滴には局在しなかった. 今回の結果はカベオリン-2が形質膜,ゴルジとともに脂肪滴にも局在しうるユニークな分子であることを示し,細胞内脂質輸送系における脂肪滴の役割を示唆する.
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Report
(1 results)
Research Products
(4 results)