Project/Area Number |
12032219
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
山田 源 熊本大学, 動物資源開発研究センター・技術開発分野, 教授 (80174712)
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Project Period (FY) |
2000
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2000)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 2000: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
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Keywords | TAB1 / 器官形成 / 細胞増殖因子 / 血管 / 血管内皮間葉相互作用 / TGFβ / 遺伝子ノックアウトマウス / 心臓 |
Research Abstract |
近年血管発生に関わる分子が多く報告され、それらの分子機能が証明されつつある。TAB1は、TGFβスーパーファミリーにおけるシグナル分子でありTak1の制御因子として同定された。既に、TAB1がBMP系、TGFβ系、IL1等信号伝達に重要な制御をしている事が示されている。 我々はこの様なカイネースpathwayの分子がin vivoで果たす機能を解析するため、ノックアウトマウス作成を行い、同分子の機能解析を世界で初めて行った。 マウスTAB1cDNAをクローンした結果、既知のxenopus TAB1などと高いホモロジーを有していることがわかった。TAB1は胎生期に広範囲に各組織で発現しており、特に血管系内皮/間葉(平滑筋等に分化する)細胞において検出された。 TAB1ホモ接合体は胎生致死である事が判明し、循環系、心臓などの異常によって浮腫、hemorrhageが生じる事が判明した。更に詳細な組織学的検討を行った結果、血管系において血管内皮細胞と間葉間での組織間相互作用の異常などにより血管内皮の剥離、更に循環系異常により多臓器でのアポトーシスが生じていることも明らかとなった。 血管壁構成の制御分子群にTGF-betaスーパーファミリーがよく知られている。遺伝子ターゲティング法においてもリガンド、およびレセプター系に始まり、細胞内信号伝達分子群に至るまで、これまで多くの分子群が心、血管系形成に重要であるとの報告がなされつつある。 今回in vivoにおいてTAB1遺伝子が血管壁を始め、心、肺、肝臓形成において重要であるとのデータが世界で初めて明らかになった。本結果は一流学術誌に現在投稿中である。今後は上記の信号伝達経路のダイナミックな制御をTAB1、TAB2の遺伝的相互作用などの解析を含め追及していく必要があると考えられる。
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Report
(1 results)
Research Products
(4 results)