線虫における糖鎖シグナルによる細胞間コミュニケーション
Project/Area Number |
12033216
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Teikyo University |
Principal Investigator |
笠井 献一 帝京大学, 薬学部, 教授 (40001052)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
平林 淳 帝京大学, 薬学部, 講師 (40156691)
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Project Period (FY) |
2000
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2000)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 2000: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
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Keywords | ガレクチン / 糖鎖シグナル / 特異的相互作用 / C.elegans / フロンタルアフィニティークロマトグラフィー |
Research Abstract |
糖鎖生物学研究のための最良の実験動物のひとつと考えられる線虫C.elegansのガレクチンについて多角的研究を行った。ゲノムプロジェクトの完成により、C.elegansには少なくとも11種類のガレクチン関連遺伝子が発見されたが、それらをすべてリコンビナントタンパク質として発現させ、糖結合特性を含む諸性質を解明した。糖結合に関しては最近われわれが大幅に改良したフロンタルアフィニティークロマトグラフィー法を駆使し、多数の糖鎖に対する解離定数を測定することより比較検討した。その結果、脊椎動物のガレクチンとの対比が明らかになり、生物種の進化およびタンパク質の進化の過程で、何が保存され、何が変化したのか等の差異が示唆された。線虫は最初にタンデムリーピート型ガレクチンが発見された生物でもあるが、このようなガレクチンの存在意義を解明するために、2つの糖結合部位のそれぞれ一方のみを含む半分子をリコンビナントタンパク質として発現させ、それぞれについて糖結合特性を詳細に検討した。それにはわれわれが開発した特異的相互作用解析法であるフロンタルアフィニティークロマトグラフィー法、キャピラリーアフィノフォレシス法が有効に利用された。その結果、2つの結合部位はそれぞれが独自の特異性を示し、タンデムリピート型ガレクチンは構造の異なる複合糖質間を架橋しうること、すなわちヘテロ2価性架橋分子であることが示唆された。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)