末梢神経接着糖蛋白質に見い出された新規糖鎖の生物学的意義
Project/Area Number |
12033221
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Tokyo Metropolitan Institute of Gerontology |
Principal Investigator |
遠藤 玉夫 財団法人東京都老人総合研究所, 糖鎖生物学部門, 研究室長 (30168827)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
地神 芳文 産業技術総合研, 生命工学研, 次長
佐々木 翼 財団法人東京都老人総合研究所, 糖鎖生物学部門, 研究員 (40291132)
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Project Period (FY) |
2000
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2000)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 2000: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
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Keywords | マンノシル型糖鎖 / 糖蛋白質 / ジストログリカン / GlcNAc転移酵素 / 脳 / 骨格筋 |
Research Abstract |
末梢神経で見つけたラミニン結合活性を有し哺乳動物では珍しいOマンノシル型糖鎖について、生合成経路の解明を目指した。まず、マンノースを蛋白質に付ける酵素活性の検出方法について検討した。この酵素について研究が進んでいる酵母では、合成ペプチドをアクセプターとして容易に転移活性が測定できるが、哺乳動物の組織や細胞を酵素源として調べても、同様の方法では活性がうまく検出できなかった。そこでもともと我々がOマンノシル型糖鎖を見つけたジストログリカンの一部を改変してアクセプターとして使用すると、酵素活性が検出できることが判明した。この結果は、マンノースをペプチドに転移する反応でも、酵母と哺乳類では異なる性質の酵素によって担われている可能性を示唆している。次にマンノース転移に引き続いて起こるN-アセチルグルコサミン転移反応について検討した。合成したマンノシルペプチドを基質としラット脳を酵素源にして、N-アセチルグルコサミンをβ1→2結合で転移する酵素活性を検出することに成功した。この活性は、金属イオンとしてマンガンを要求した。N-アセチルグルコサミンβ1→2転移酵素については、すでにN型糖鎖の生合成に係わるGnT-IおよびGnT-IIが知られているが、我々が見つけた酵素はその両者とも異なる新らしい酵素であることが判明した。また、ラット脳以外について調べてみると、ウシ脳、ブタ脳、および骨格筋細胞とシュワノーマ細胞で酵素活性の存在を確認した。さらに、本酵素の遺伝子クローニングに成功し、遺伝子を発現させ本遺伝子が酵素活性を担うことを確認した。
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Report
(1 results)
Research Products
(7 results)