転写統合装置複合体機能調節によるHIV発現制御機構の解明
Project/Area Number |
12035201
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | St. Marianna University School of Medicine |
Principal Investigator |
中島 利博 聖マリアンナ医科大学, 難病治療研究センター, 助教授 (90260752)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
深水 昭吉 筑波大学, 応用生物化学系, 教授 (60199172)
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Project Period (FY) |
2000
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2000)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 2000: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
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Keywords | TAR / RNAヘリケースA / ATPase / RNA / 転写活性化 / 転写統合装置 / RNAポリメラーゼII / RNA結合モチーフ |
Research Abstract |
わたしたちはCREB結合タンパク質(CBP)に代表される転写統合装置と呼ばれる分子群の解析をしている。特に、RNAヘリケースA(RHA)がCBPの転写活性化に必要であることを証明した(Cell 1996&1997,G&D 1997)。HIVの発現調節領域TARに結合する宿主因子TRBP、PKRに保存されているRNA結合モチーフとRHAのそれとの相似性より,私たちはRHAのTAR機能への関与について以下の方法で検証した。 その結果、RHAはそのRNA結合モチーフを介してTARと試験管内、細胞内で結合することが明らかになった。また、同モチーフの236番のリジン残基をグルタミン酸に置換した変異体(K236E)ではTARに対する親和性が有意に低下していることも証明された。さらに、鹿児島大学・馬場昌範教授との共同研究によりHIVの発現をルシフェラーゼアッセイ、ノザン法、またウイルス量をp24の定量法にて測定した結果、野生型RHAはHIVウイルス発現を転写レベルで活性化するが、K236E変異体、およびATPase活性の欠損した変異体ではこの作用が認められなかった。これらの結果をもとに、RHAをATPase/ヘリケース様因子としては最初のTARを介したHIV発現にかかわる宿主因子であることを報告した(FujiiらJ.Biol.Chem.2001)。今後、RHA/TAR複合体機能を詳細に解析することによりHIVの発現制御法の開発への礎としたい。
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Report
(1 results)
Research Products
(13 results)