新しいHIV接着・侵入阻害剤の作用機構と創薬基礎研究
Project/Area Number |
12035223
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
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Research Institution | Kitasato University |
Principal Investigator |
田中 晴雄 北里大学, 薬学部, 教授 (40118823)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
千葉 春美 北里大学, 薬学部, 助手 (90276163)
猪腰 淳嗣 北里大学, 薬学部, 講師 (30151640)
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Project Period (FY) |
2000
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2000)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 2000: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
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Keywords | 抗HIV / タンパク質 / actinohivin / 合胞体形成 / high mannose type / クローニング / 組換え細胞 / 侵入 |
Research Abstract |
放線菌が生産する抗HIV活性を有するタンパク質actinohivin(AH)の作用機構の解明並びにこれれをもとにした低分子抗HIV薬創製のための基礎研究を実施し、下記の結果を得た。 1.AHは、細胞の受容体には結合せず、HIVの外套タンパク質gp120に結合することにより抗HIV活性を示すことがわかっていたので、レトロウイルスの各種外套タンパク質に対する作用を調べた結果、HIVのgp120の他SIVのgp130にも結合するが、糖鎖を欠失させたものには全く結合しなかった。 2.AHとgp120の結合に対する各種の単糖、二糖類、及び多糖の影響を調べた結果、酵母マンナンによってのみ強い阻害が認められた。又、各種のN型糖タンパク質のうち、high mannose typeの糖鎖を持つものに結合することがわかった。 3.AH生産放線菌K97-0003株からAH遺伝子をクローニングした後、pETベクターに連結してpET30:AHを構築し、これを大腸菌BL21株に形質転換することによりHis-tag及びfactorXa切断部位をむ融合タンパク質の生産系を確立した。この融合タンパク質からfactorXa切断により得られたAHは、放線菌由来のものと同等の合胞体形成阻害活性を示した。 4.AHの活性発現必須部位の特定及び低分子化を目的として、互いに相同性の高い3つのセグメントを含む各種変異体を作成し、変異体タンパク質の発現を確認した。今後、それぞれのポリペプチドを精製して活性を調べ、活性発現部位を特定する予定である。 AHがgp120のhigh mannose type糖鎖に結合することが明らかになったので、さらに今後、HIVの細胞への接着・侵入のどの段階を阻害するのかを明らかにすると共に、AHの低分子化の可能性を追求する。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)