Budget Amount *help |
¥3,500,000 (Direct Cost: ¥3,500,000)
Fiscal Year 2000: ¥3,500,000 (Direct Cost: ¥3,500,000)
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Research Abstract |
●ABAの根のねじれに対する影響angustifolia(an)変異体の根について ABAの葉の黄化に対する影響を指標にしてスクリーニングしたABA非感受性変異体のうち20-15変具系統(Col)は、ABA耐性はさほど強くはないものの葉が細くて緑が濃いなどの明瞭な表現型を示し、葉におけるABA感受性が低いLerとのF2においても表現型をスコアしやすいことからこの系統についての詳細な解析を行った。マッピングの結果この変異は第1染色体上部のマーカーpvv1のごく近傍にマッピングされた。可視的表現型と地図上の位置から、anguitifolia(an)変異体のアレルである可能性を疑った。さらにトライコームの分枝が2本である点もan異体と類似してた。アレリズムテストの結果anのアレルであることが判明しan-2とした。基生研の塚谷氏との共同研究によりその変異部位も同定できた。表現型解析の過程この変異体の根は垂直プレート上でspiral変異体のように、野生型Colに比べて右にずれて(伸長方向を基準にした場合には左)伸長するという興味深い表現型が明らかになった。この伸長方向のずれは、spr変異体の場合のように表皮細胞列の右巻きねじれが原因であると考えられた。an-1でも同様の表現型であり、an変異体の根における表現型はこれまで知られていなかった。 ●エコタイプColおよびLer間で見られるABA感受性に関するQTLの解析 これまでに,ABAによって誘導される老化(葉の黄化)を指標にしたABA感受性がエコタイプColおよびLer間で異なることから.この遺伝的差異のQTL解析を進めてきた.本年度は第1染色体上部に位置するABA感受性に関するQTLについて,1遺伝子座の違いによる形質の違いが明瞭に判断出来るか否かを確認し,詳細なマッピングを試みた.ほぼ第一染色体上部領域のみがColで,他の染色体領域がほとんど全てLer由来であるRIラインを出発材料にし,これをLerにバッククロスした集団を用いてマッピングを進めた.主要な遺伝子はCAPSマーカーNCC1(10.2cM)とChibi2(20.5cM)と間に存在することが分かった.さらに詳細なマッピングを試みた結果,この領域内においても複数(2つ以上)の遺伝子が関与していることが明らかになってきた.・・ABA感受性に関わる突然変異体の解析・Cor15a::LUCレポーターを用いたスクリーニングにより得たABA感受性関連の突然変異体のうち内在性ABA応答性遺伝子のABAによる誘導に対する影響が確認できたものについて詳細な解析を進めてきた.そのうち.basalな発現レベルが上昇しているとともに,野生型より高いABA応答性を示す変異体(071G)について変異遺伝子のマッピングを行った結果,第2染色体のマーカーnga1126近傍にマッピングされた.ただ,F2個体での表現型の判定の精度が十分ではない可能性があり,さらに詳細なマッピングには少し時間を要するものと思われる.
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