シロイヌナズナ芽生えにおける光形態形成と組織特異的遺伝子発現の研
Project/Area Number |
12037209
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
|
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
長谷 あきら 京都大学, 大学院・理学研究科, 教授 (40183082)
|
Project Period (FY) |
2000
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2000)
|
Budget Amount *help |
¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
Fiscal Year 2000: ¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
|
Keywords | フィトクロム / シロイヌナズナ / 光応答 / シグナル伝達 / オーキシン / 遺伝子発現 / 胚軸伸長 / 光形態形成 |
Research Abstract |
本研究では、シロイヌナズナを材料に、分子生物学的手法を用いて、光シグナルの器官/組織間シグナル伝達について調べた。まず、子葉のフィトクロムB(phyB)により胚軸でのレポーター遺伝子の発現が制御されるプロモータートラップN35系統でタグされていたGH3様遺伝子の発現を詳しく調べた。その結果、Pfr型フィトクロムがこの遺伝子の発現を抑制することが確認された。さらに、この光応答にはオーキシン応答系が必要であることを示す結果を得た。また、N35系統ではこの遺伝子の発現が低下していたので、N35系統における胚軸伸長と子葉の展開について光応答性を調べたが、残念ながら野生株と区別ができなかった。 器官/組織間の光シグナル伝達を調べるため、光受容体分子を器官/組織特異的に発現する形質転換植物の作出を試みた。このために、シロイヌナズナのphyB欠損変異株に、最小プロモーターにphyB-GFP融合遺伝子を繋げたDNA断片をT-DNAを用いて導入した。このようにして得られた約150の形質転換株で形態の観察を行い、約20%の株で形態の回復を認めた。そこで、これらの株についてphyB-GFPの発現場所を調べたところ、そのほとんどで子葉でのphyB-GFPの発現が確認され、胚軸伸長の制御に子葉のフィトクロムが関与することが示唆された。また、胚軸の中心柱周縁部の細胞でphyB-GFPが発現している株においても形態の部分的な回復が見られた。従って、胚軸伸長に関する光受容部位は少なくとも2カ所(子葉と胚軸)ある可能性が示唆された。
|
Report
(1 results)
Research Products
(3 results)