分裂組織で発現する受容体キナーゼを介した植物発生の制御
Project/Area Number |
12037211
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Biological Sciences
|
Research Institution | Nara Institute of Science and Technology |
Principal Investigator |
河内 孝之 奈良先端科学技術大学院大学, バイオサイエンス研究科, 助教授 (40202056)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
竹村 美保 奈良先端科学技術大学院大学, バイオサイエンス研究科, 助手 (20273857)
|
Project Period (FY) |
2000
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2000)
|
Budget Amount *help |
¥3,500,000 (Direct Cost: ¥3,500,000)
Fiscal Year 2000: ¥3,500,000 (Direct Cost: ¥3,500,000)
|
Keywords | シロイヌナズナ / 受容体型キナーゼ / 茎頂 / 分裂組織 / タンパク質リン酸化 / シグナル |
Research Abstract |
植物の発生・生長は、茎頂ならびに根端に存在する分裂組織の働きによって行われている。分裂組織は、未分化な細胞の維持と細胞の増殖あるいは分化を協調的に司っており、そのためには細胞間のコミュニケーションが必要であると考えられる。我々は、シロイヌナズナの茎頂分裂組織で機能する受容体型キナーゼ遺伝子IMK2ならびにIMK3を単離し、その機能解析を進めてた。IMK3遺伝子は、RT-PCRならびにプロモーター解析により、植物の一生を通じて茎頂ならびに根端分裂組織において発現していることが示唆された。また、胚においても分裂組織周辺に発現が見られた。IMK3キナーゼドメインの標的遺伝子については、スクリーニングにより得られたものについてin vitro結合アッセイやリン酸化アッセイの結果、AGL24タンパク質が相互作用に加え、IMK3キナーゼによりリン酸化されることが明らかとなった。また、RT-PCRによりAGL24遺伝子の発現パターンを調べた結果、花成前後の茎頂分裂組織において発現していることが明らかとなった。IMK3遺伝子もまた茎頂分裂組織で発現していることから、花成前後の茎頂分裂組織において両者が相互作用しているものと推測される。MADS-boxを持つ転写因子であるAGL24がIMK3の標的であるならば、次のようなシグナル伝達経路が考えられる。茎頂分裂組織において細胞膜に局在するIMK3が何らかのシグナルを受け取り、自己リン酸化を経て活性型となる。そして、細胞質に存在するAGL24タンパク質をリン酸化する。リン酸化されたAGL24は何らかの機構によって核へと移行し、そこで転写因子として働くというものである。現在、この仮説を証明することを目指してシグナル伝達経路の解明を進めている。
|
Report
(1 results)
Research Products
(6 results)