Budget Amount *help |
¥3,400,000 (Direct Cost: ¥3,400,000)
Fiscal Year 2000: ¥3,400,000 (Direct Cost: ¥3,400,000)
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Research Abstract |
現地でセデック語の文法調査及びテキスト収集を行ない,文字化,パソコン入力して電子テキストの作成を図った.テキストは昔の習慣,迷信(sisil鳥の話など),古い伝説(2つあった太陽のうちの1つを射ちに行った話,巨人の話など)を語ってもらったものである.このテキストは目下のところ文法記述のための資料に用いている.将来には公開する予定である.今回の文法調査でいくつかのことが明らかになった.たとえば,動詞連続構造で最初の動詞と2番目の動詞の間に項が現れるかどうかが,2番目の動詞とともにどういう要素が現れうるかという問題を左右することが明らかになった.間に項が現れる場合には2番目の動詞に完了や未来の要素,さらに人称の要素が現れる.このような構造を介して,動詞連続構造と節の連続とが連続していることを示唆している.また,原住民自身によって構成されるセデック語辞書編纂グループと交流し,正書法の問題,品詞の認定の問題など,辞書編集に関する諸問題を話し合った. 研究協力者が,夏と冬の2回に分けて現地で「パゼッヘ語」,「サイシヤット語」,「カバラン語」の調査を行なった.夏には,パゼッヘ語の最後のインフォーマントにつき,かなり詳しい語彙調査(約2000項目)を行なった.これに関して冬に再確認を行なった.サイシヤット語については,より古い特徴を保っていると考えられる五峯方言の予備的調査を行なった.カバラン語についても,語彙集編纂のための予備的な調査を行なった.日本国内では,研究協力者が以前収集した,カナカナブ語,サアロア語,ツォウ語,ルカイ語,パゼッヘ語のデータの入力作業も行なった.
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