Project/Area Number |
12042215
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
Science and Engineering
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
中村 潤児 筑波大学, 物質工学系, 助教授 (40227905)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森川 良忠 産業技術総合研究所, 計算化学研究部門, 主任研究員
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Project Period (FY) |
2000 – 2001
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2001)
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Budget Amount *help |
¥4,000,000 (Direct Cost: ¥4,000,000)
Fiscal Year 2001: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 2000: ¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
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Keywords | 表面反応 / Eley-Rideal型機構 / フォーメート / 触媒 / 第一原理分子動力学法 / Cu触媒 / Ni触媒 / STM / 金属表面 / 表面科学 / メタノール合成 / 銅酸化亜鉛系触媒 / アルカンチオール / 自己組織化膜 |
Research Abstract |
表面反応は普通、吸着種どうしが固体表面で衝突し反応するわけであるが(Langmuir-Hinshelwood型)、Eley-Rideal型は気相分子が吸着種と直接反応する素過程である。この際、気相分子の運動エネルギーを使って、反応が起こると考えられる。我々はER型の素過程が通常の触媒反応に見られることを初めて示した。すなわち、一般の触媒反応では、触媒と反応ガスの両者を加熱するが、触媒が冷えていてもある素過程は分子の加熱だけで進行するという結果を示した。実験は超高真空分子線装置を使用し、試料にはCu(111)単結晶を用いた。まず170Kに冷却した清浄なCu(111)表面に原子状水素を飽和吸着させ、720Kに加熱したCO_2分子線をあてることで反応を行ったところフォーメートが生成した。より低いCO_2温度では生成しない。これはCO_2が表面と熱的に平衡になることなくHaと反応したことを示す。すなわちE-R型機構で反応が起きたこと意味する。また、STMを用いて、Ni表面でのCOとエチレンからの表面炭素生成に対するステップエッジの効果を調べた。COの解離はNi(111)のステップェッジで進行し、カーバイドのアイランドがステップエッジに沿って形成する。ステップエッジで生成した炭素はいったんバルク中へ直ちに拡散し、低温になると表面へ析出する。一方、C_2H_4からのカーバイド生成では、テラス上にランダムに炭素が生成し、ステップェッジでの局在化は見られない。500Kでは孤立した炭素原子が観察され、614Kではカーバイドが数個連なったひも状の構造が観察される。さらに、カーボンのバルクからの析出は全く観察されなかった。COとC_2H_4のカーバイド生成過程の違いは、両者の解離サイトが異なるためである。すなわちエチレンはテラスで解離すると結論された。
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